劇場公開日 2024年8月17日

「刀の重み、時代劇の重み」侍タイムスリッパー regencyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5刀の重み、時代劇の重み

2024年11月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

単純

邦画には殆ど食指がそそらないが、あまりの評判とここ数週間で邦画を立て続けに観る機会があり、そのうち数本が良かったので(もちろん酷いのもあったが…)、勢いに任せてついに鑑賞。
現代には存在しない“侍”を通して、需要がなくなりつつある“時代劇”に目を向けるという、単純だけどストレートなテーマが分かりやすい。登場人物も大半が無名なだけあってかイイ表情の持ち主ばかりだが、やはりメインの山口馬木也と冨家ノリマサのそれが際立つ。クライマックスはもらい泣きしそうになった。監督は「刀の重みを伝えたい」と語っていたが、同時にそれは時代劇の重みでもあった。音響の使い方がベタ過ぎるのが気になったが、まあご愛嬌ということで。
奇しくも『暴れん坊将軍』が復活するというニュースが入ったばかりだが、もしかしたら時代劇は廃れるかもしれない。でも劇中のセリフを借りれば、「それは今日ではない」。

regency