「日本のコメディで笑える嬉しさ」侍タイムスリッパー さいてょさんの映画レビュー(感想・評価)
日本のコメディで笑える嬉しさ
とにかく可愛い作品。
カルチャーギャップコメディとして、ズレを笑いにする分量、バランスがすごく好感が持てる。真剣になればなるほど笑いが起きるまさに映画的な笑いの取り方。殺陣の練習シーンとか最高。1幕目キャラクターととれる笑いで観客の心をつかみきって時系列飛ばすことで、いちいちやってたらキリない文化の差に順応させる構成も上手い。
そしてなにより、主演の魅力。所作、台詞からくる彼の謙虚さに強制的に感情移入させられた。
テーマや、メッセージも、時代劇の意義、あり方から、暴力のエンタメ化の是非と思ってたより深くささった。
日常パートの新喜劇感や、効果音のダサさも普通なら減点ポイントだがなぜか憎めないのがすごい。
三谷幸喜や堤幸彦や君塚良一にぜひ観て勉強してもらいたい一作。アニメやアイドル映画で邦画のクオリティが瀕死寸前な近年だが、この映画がある限り最悪な未来がくる日は『今日ではない』
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