「“真剣”とは」侍タイムスリッパー ouosouさんの映画レビュー(感想・評価)
“真剣”とは
よいという評判だったが、個人的にはよさがわからず。冒頭の江戸時代という設定のシーンからして江戸時代に見えないから没入できない、タイムスリップしてからすんなり現在に馴染んでいるのも映画のメッセージを毀損する方に働いていると思った。すべてが軽いのである。侍の精神は時代劇に受け継がれていると言いたいのなら、リアリティラインをもうちょっと緻密に設定した方がいいんではと思った。/切り捨て御免の侍が現代の価値観に生きてみたら、切り捨てたことをトラウマとして体験することになった、というところは面白かった。でもそれに打ち勝つ方法が真剣を持ち込むことっていうのはどうなんでしょう。『バッド・ボーイズ ride or die』でパニック発作を起こすウィル・スミスにビンタかましてたのと一緒でいただけないし、どこまでリアルなものとして“真剣に”見ていいのか分からなくなるのである。/しかし邦画ってのはどうしてなんでもかんでもうっすらコミカルにするんだろうね。“真剣”とはなんだろうね。
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