「池袋シネマ・ロサ発」侍タイムスリッパー ジョンスペさんの映画レビュー(感想・評価)
池袋シネマ・ロサ発
カメ止め同様、口コミで人気が広がった自主制作映画、拡大公開を機に鑑賞。自分の知ってる俳優は一人もいなかったが、インディーズと言いながら映画の作りも役者の演技も本物で、特に殺陣のシーンは見事、瞬きも許されない最後の対決の睨み合いは緊張感がみなぎっていた。
とにかく作り手の時代劇愛がしっかり伝わってきて、役者たちの瞳うるうるは役と作劇に入れ込んだ末のリアル涙に見えた。また、TOHOシネマズ日比谷での終映後にはパラパラと拍手が起きたり、本作の熱心なファンの、みんなで盛り上げましょう!みたいな思いも感じられた。
話は、設定の奇抜さ一発で、展開や笑いも予定どおりではある。それが時代劇らしい型通りで観ていて安心感があるとも言えるけど、そこが時代劇が飽きられた理由なんじゃね?とも思ったり。あと、真剣のアイデアは言うまでもなく勝新の例の事故を思いださざるをえなかったり。ともあれ、自主制作でエンタメ時代劇という珍しい取り組み、しっかり応援したい。
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