ラストマイルのレビュー・感想・評価
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物流システムへの問題提起
もちろんそれぞれのドラマシリーズのファンで期待値爆上がりで観に行きました。裏切られなかったです!
核となる話の部分は実はほんとに精鋭たちで担っており、豪華な俳優陣を贅沢に使っているが話が散らからずよく練られた脚本だと思った。
我々の生活に欠かせない物流の仕組みを嘘のないものにした野木さんの取材力、それだけリアルなものが下敷きになっているから伏線を張り巡らした犯人探しも感情移入ができ、とても胸に迫るものがあった。
エンドロールの米津玄師のがらくたも良い。映画館を出るといつもなら自然と現実に引き戻されるんだけど、今日は物語の人物たちと同じ世界線に生きてるのではという地続き感があった。
全てわかった上でもう一度観に行けたらと思う。
流れを「止めない」世界への労働讃歌。
「止められない」のではなく「止めない」。
アンナチュラルやMIUの時からそうだけど、
「日本って結構見えない問題抱えてるよね」に強くスポットを当て、
時に皮肉り、時に哀れみ、そして時に愛おしいと抱き締める。
この作品は今も色々と騒がれている「物流」が関わる。
自分もかつて物流に関わっていたので
あの業界で働く詫びさが少しわかる。
今作はまるで「現代の物流」という流れ続ける川で
果てない日々を泳ぎ続ける彼らを称える労働讃歌のよう。
内容はミスリードに次ぐミスリード。
視聴者の予想を斜め上をいく。
「これは作品のミスリードだ」と気付くが
さらにもうひとつかぶせてくるのでとても見ごたえがある。
アンナチュラルやMIUのメンバーが出てくるのは最高だが、
彼らはあくまでゲストであり、味付け。
核はあくまで満島ひかりを始めとした
「この物語の中心」たち。
公開をずっと楽しみにしていた作品。 とにかく最高でした。最初の方に...
公開をずっと楽しみにしていた作品。
とにかく最高でした。最初の方にMIU404の音楽流れた瞬間感動しました。悪さをした子達がちゃんと更生してた。出演してない九ちゃんは絶対警察庁で頑張ってるし、成川も更生してるって想像だけど野木さんが作ってる作品だからそう思えた。
アンナチュラルもずん飯尾さんが出てきて面白いし、クソがって言えなくなった中堂さんが面白すぎました(笑)
絶対ドラマは見てからの方が映画楽しめます!
ラストマイルのストーリーは今の時代の話でもあってそれを上手く採り入れていて凄かったです。野木さんの脚本って展開読めないんですよね。映画ってどうなるか大体展開読めちゃうんですけど犯人が中々分からないのが本当に面白い。ネタバレしない方がいいのでこの辺にしときます!とにかくアンナチュラル、MIU404のドラマを見てから映画観に行って下さい!面白いです!
⭐︎3.4 / 5.0
見えない人に対して敬意を
最大手の通販サイトからの荷物が開封されたと同時に爆発し、何者かに爆弾が仕掛けられていることが分かり、物流がピンチを迎える話。
手にしているものが、どこからどのようにして来たのか。
どれほどの人が関わって、ここまで配達されたのか。
そんな見えない人たちに対して敬意を払いたくなる映画。
製品がどのように管理され、どのように配達されていくのかの流れを見れるのが勉強になりました。
電気や水道といったライフラインと同等に、物流に信頼がないと今の生活が一気に滞ってしまう。いわば依存しきっている現代。
「お客様第一に」というスローガンの真意のままにされていることにゾッとした。
なにごとも一点集中で依存するのは良くないなと思わされた。とくに病院に向けた薬の件。
映画としては、現代社会の課題を取り上げているけど超絶エンタメ。
野木さんチームの作品は、コミカルだったり軽快な会話でポップであるけど、その中に現代社会の問題点を挟み込むのがとても上手い。
それも説教じみてないし、くどくもない。
アンナュラルとMIU404を観ていたら100倍楽しめます。
あと個人的な話。
工場で生産管理をした経験のある先輩がいた。
2年ほどまではバリバリ働いたけど、ある日スピード感についていけなくなり休職した。それからしばらく喋ることもままならなかったそう。
エレナの言葉を聞いて先輩のその話を思い出した。
製品をお客のもとにまで送り届けるスピード。納期。
最優先事項なのは分かっているけど、エレナや先輩といったラインを管理する人たちや、スピードを追い求められる割に低賃金の宅配業者が疲弊していくのを見聞きすると、本当に優先すべきサービスなのか?と疑問視してしまう。
時間感覚がとにかく速くなっている昨今、そんなに急かせか生きたくねぇよと言うのが本音。
そんなこと書く私は社会人一年目。
いろいろと考えさせられる映画でした。
エンターテイメントと社会性のバランスの妙
なんと言っても、着眼点が面白い。
ネット通販が日常生活の一部となっている現在、届いた商品が爆発するかもしれないという設定からは、他人事とは思えないような身近な恐怖を感じるし、それによって商品が届かなくなることの事態の深刻さも想像するに余りある。
エンターテインメントと社会性がしっかりと両立しているところも良く出来ていると思う。
爆弾と犯人探しのミステリーで観客を引き込みながらも、過重労働やら、人手不足やら、賃金の低さやらといった物流業界が抱える問題も正面から取り上げていて、特に、「顧客重視」の欺瞞と下請けの搾取の問題は胸に刺さるものがあった。
犯人に関するミスリードは心憎いし、(実際は、ちゃんとした防止策が講じられているのだろうが)爆弾混入の手口にも説得力がある。
犯人の「居場所」が判明するくだりから、最後の爆弾を巡るスリルとサスペンス、そして洗濯機の伏線回収に至るまでのクライマックスも見応えがあったし、現場の配送作業員に対するリスペクトも感じられて胸が熱くなった。
ただ、「MIU404」と「アンナチュラル」のメインのメンバーについては、しっかりと物語には絡んでいたものの、せっかく登場したのであれば、もっと個性を発揮してもらいたかったと、少し物足りなく思ってしまった。
晩夏の花火大会
面白いがストーリーが進むのが早い
豪華です。
とても面白い映画だけど、減点です。犯人の行動が酷すぎて、許せません!
日頃からネット通販も、よく利用しているし、宅急便にもお世話になっているので、とても興味深いストーリーでした。主演の満島ひかりさん、良かったです。外資系の会社に居そうな、ニコニコしてるけれど、鋭い女性マネージャー感が、よく出ていました。
ただ、犯人の行動が酷くて、許せません。激怒です。
個人的な恨みは仕方ないけれど、何の関係もない不特定多数の人たちを巻き込むような報復は、いただけません。その被害にあった方々にも幸せな生活があるのに、よくも、そんなことが出来たなーと、憤りを感じながら、最後まで観てました。
しかも、ネットで買った品物を、宅急便から受け取って、箱を開ける瞬間ですよ。一番、ワクワクする時じゃないですか・・・ なのに爆発するって、酷すぎます。人間のすることではありません。
単に、その方法でしか、爆弾の使い方がわからなかったのかも知れませんが、その辺り、もっと犯人の狙いや心情にも踏み込んで欲しかったのに、何も語らずに自殺???
これは絶対、作者さんの陰謀だ。犯人が無差別殺人(未遂)に走った、都合の良い動機を思い浮かべなかった作者さんが、無理やり、犯人の口を封じたに違いないと思ってしまいました。
まあ、たぶん、石原さとみさんの出番を作るために、犯人には、お亡くなりになって頂く必要があっただけとは思いますが・・・
なので、とても面白い映画でしたが、減点します。
働く人々の格好良さ
テンポのいい展開と現代社会に問いかけるテーマの重さ
「MIU 404」(リアルタイム視聴)「アンナチュラル」(後追い視聴)を観て、どちらもその作品にしかない世界観に魅了されたので、初日に観ました。
やっぱり脚本がいいですね!テーマや間、心情理解などが役者の方としっかりマッチしているからこそ、この作品ならではの雰囲気を醸し出してます。
上記2作品のメインキャストの方も無理のない客演をされていて、安心して観られます。とはいえ、メインは本作のキャスト。満島さん、岡田さん、阿部さん、そして火野さん・宇野さんが印象に残りました。いやぁ自然。
運送業界のことも入念に考証を重ねていることが伝わります。消費者は気楽に注文したり何となくトラックを見かけたりしますけど、その裏には文字通り忙殺される人々がいるんだなぁと改めて実感。
運転中ゆっくり進むトラックが前方にいても、イライラせんで「思いやり運転」しようと思いました🙂
面白いです!
圧倒され続けた2時間
全国一斉試写会にて鑑賞しました。
印象に残ったことをあげるとしたら
・テンポがとても良い
・スケールが大きい
・流石の演技力で引き込まれる
・過去ドラマもちゃんと存在感がある
ドラマの時から思っていましたがちゃんと中身があってギリギリまでわからなくてもちゃんと完結する、モヤモヤしたところはなく順番に明かされていきます。
私たちの生活でもいつまでに購入すれば◯までに到着しますと迅速なネット通販。私は地方に住んでいるのでなかなか即日に受け取ることはできないため急いで指定することもないのですが、配送業の方たちの業務の過酷さを感じました。会社の理念に関するところももう一度ゆっくり噛み砕きながら見たいところです。誰かが便利に使えればどこかで大変な思いをしている人がいるという当たり前のことを改めて考えたりもしました。通販会社、運送会社それだけでもものすごい大人数でスケールの大きさを感じました。システムだったりどのように撮影したのかすごく気になりました。
出演者みなさんがトップに名前が出てくるような大物女優、大物俳優なので舞台挨拶の中継の時は端っこにいるのが新鮮だな、役以外でお話ししてるのはあまり見たことないなと思いながら見ていました。一番印象に残ったのは岡田将生さんのお腹がなってしまいその反応が非常に可愛かったこと、ネットに上がるよ、と皆さんのトーク力がさすがでした。(実際すぐにネット記事に上がっていましたね笑)
アンナチュラル、MIU404と同じ世界線でのストーリーとのことでどのような感じで入ってくるのか、映画の尺もあるからほんの少しなのかと思っていましたがちゃんと働いていました。これだけのことを想定して構想したり小物を再び集めたり、脚本を書かれていたりあの時からずっと同じチームで働いていたようなUDIラボ、4機捜メンバー、プロデューサー陣、関わる全ての人の愛だなと思いました。
ドラマでもそうでしたが、普通に見ているのにある一言で、ある行動で私はポロポロ泣いていました。今回も急にボロボロと涙が込み上げてくるシーンもありました。ドラマのファンはもちろん、見ていない方でも(実際私はMIU404は見ておらず試写会後に見ました)楽しめる内容です。
拙い文章で長々失礼しました。
すべてはお客さまのために
私にできることは?
「アンナチュラル」と「MIU404」が大好きで、現在、物流業界のシステムに携わるエンジニアとして働いています。
「ラストマイル」見ないわけがありません。
見終わった後、同じくドラマファンの友人と「伊吹、志摩出てたね!ミコト〜〜〜!!♡」と盛り上がるはずでした。見る前までそう思っていました。
でも見終わった後、そんな気分にはなれません。
物量業界が抱える問題に真正面から切り込んでいて、現在、この業界で働いていてもその視点は無かったと反省しています。
今回の爆弾テロ事件が起きた原因も物流業界が抱えている問題が起因している。ただイタズラに、荷物に爆弾が仕掛けられたわけじゃない。
この負の連鎖を断ち切るためにはどうしたらいいんだろう?
この爆弾テロ事件が起きないようにするためにはどうしたらよかったんだろう?
考えても考えてもすぐには答えが出ませんでした。
「ラストマイル」
安易に面白い作品だよ!とは言えないかもしれません。
でも、いろんな立場の人がこの映画を見た後に、この映画が伝えたかった何かを少しでも受け取れたらいいのかもしれません。
このレビューのタイトルにもした、
私にできることは?
もともと、別の業界でエンジニアをしていましたが、物流業界の仕組みに興味を持ち、物流業界が抱える問題を知り、ITの力でこの問題を少しでも解決したいと思い、転職したことを思い出しました。
ただの自己満足にしかならないかもしれないけれど、この映画から感じ取ったものを、これからの自分の仕事でわずかでも還元していきたいと思います。
Amazon社員
観客にはストレス 与えないで〜
シェアード・ユニバース。「アンナチュラル」、「MIU404」,そして今作「ラストマイル」。最近増えてきたユニバース、その絡み具合をどの程度期待するのかは人それぞれだが…。
最近日本でも定着してきた『ブラックフライデー』。爆売れして黒字になるかららしいが、「黒字」という単語は思い浮かばない。ブラックといえばブラックでしょう。映画のECサイトはすごいブラック企業だった。
この会社はセキュリティーが凄そうだが、センター長は購入しているとはいえ、在庫を自室に運び寝泊まりする。他人に厳しく、自分に甘い。隠蔽もしようとした。こんな大事件なのに本部から誰も来ない。責任押し付け企業。映画を観ている私にもすごくストレスを与える。
でもストーリー的にはミスリードや伏線回収もあって納得ではあるが、なんかモヤモヤ感は残った。
「アンナチュラル」が凄すぎて、ね。
ユニバースといっても警察と監察医がたまたまこの映画に出ているぐらいで、各々がガッツリ絡むのならユニバースの価値はあると思うけど。それなら秘密にしておいてくれた方が良かった。
期待していた通りの映画
「アンナチュラル」は見てたけど「MIU404」は見てない、ライト視聴者です。
畳み掛ける会話劇と、凄惨な事件の複数発生、大量の伏線と怒涛の回収。
期待していた通りで、面白かったです。
ツッコミ所は勿論あるし、情報処理が追いつかないところ、聞き取りきれないところ、たくさんありました。各ドラマのキャラを総出演させることで散漫になってる感も。
でもそのあたりも世界観の一部として捉えられたし、最後まで予想がなかなかつかない展開で飽きさせないのがさすがです。
また、ブルドーザーのように仕事するエレナさんは、こちらも観ていて気持ちが良かった!登場人物みんな魅力的。だからこそ無理してドラマキャラを登場させずに映画の人物をもっと観たかったな〜とも思いますが、このあたりはファンサービスなのだろうし、しょうがないか。笑
生活を支える流通の大切さにもまた改めて気付かされ、配送業者の皆様のありがたみを実感。再配達などでお手間をかけないよう、気を付けます!
痛烈なAmazon批判に脱帽!
「アンナチュラル」と「MIU404」いずれも観ておりませんが、
予告を観て面白そうだったので鑑賞しました。
舞台はAmazonの配送センターだろ!というくらいにおそらく酷似している会社
なのですが、実にリアルと言いましょうか、
アカデミー賞受賞作品『ノマドランド』の主人公が働いていたAmazonを思い浮かべてしまったので
きっとああいう感じなのでしょうね。Amazon。
連続爆破事件の導入からグイグイ引き込まれまして、
前半から伏線がはられまくりながら、コンフリクトも次から次に発生しつつ、
伏線がきれいに回収されていくという、なんとも気持ちの良い作品なんですね。
やはり脚本の野木亜紀子さんの手腕が光っているのだと思います。
お見事です。
それに加えて、豪華な俳優陣。このキャストはすごすぎますね。滅多に見られないキャスト陣に驚きです。
主演の満島ひかり、岡田将生はもちろん、しょうへい親子の火野正平と宇野祥平、酒匂芳と大倉孝二の刑事コンビ、
そして阿部サダヲ。もちろんユニバース作品の主役級登場人物も素晴らしいのですが、
特に名前をあげさせていただいた役者陣が素晴らしかったですね。
128分の長編でありながら、全然飽きることがなく、むしろあっという間にラストを迎えるくらいに
見どころの連続でした。
今、ここまでの完成度の映画はなかなかないです。
ここ最近はハリウッドが頑張っている印象だったのですが、なんの邦画も素晴らしいですよね。誇らしいです。
そして、Amazonを批判しまくる姿勢も、私としては好感が持てました。
Amazonのみならず運送会社の待遇等もですね。
運送会社のみなさんへの感謝の念が絶えない作品でもあります。
久々に邦画の会心の作品を鑑賞できた気がします。
劇場もレイトショーで80%強の埋まり具合で、劇場に活気を呼ぶ作品でもありますので
多くの方に劇場で鑑賞いただけるとうれしいですね。
普段映画館に来なさそうな人がたくさんいましたけれど、みんな映画に釘付けだったため
マナーはとてもよかったですね^^
満島ひかりのクールな感じが好きだし、こういう岡田将生もまた新鮮で好きですね。
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