ラストマイルのレビュー・感想・評価
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オリジナル作品は作らせて貰えない
と愚痴を言い、人様の作った原作を改悪して開き直っているプロデューサー、脚色家の皆さん。面白い企画をあげれば、オリジナルでドラマ2作と映画まで作れるんですよ。と言うのが、この作品のテーマです(違う違う)
本格ミステリーと言うワケでは無く、社会派サスペンスと言った方が良い作品なので、細かい部分で気になる箇所は有るけど、えげつないスピード感で走り抜けて行く。
アンナチュラル、MIU404のキャラはあくまでもゲストなので、彼らが犯人を追い詰めると言うワケでは無い。彼らは普段通りの自分の仕事をこなすだけ。
二転三転する犯人捜し、それよりもまさかアレが前振りだったのか!と驚いたMade in Japan洗濯機の頑丈さw
ヤバイところがいっぱい!
ほんと、この脚本家は社会問題をエンタメ化する力が天下一品ですね!一見せまいテーマと見せかけてどんどんスケールを大きくしていくストーリー展開は、すばらしいとしか言いようがない!
そして監督もヤバイ!
みなまで説明せず、でもわかりにくすぎないっていう絶妙なバランスで登場人物の気持ちを、撮り方で伝えてくる。
アンナチュラル、MIU404を見てた時の、なんとも言えない心揺さぶられるあの気持ちを映画館で感じられて大満足でした!
満島ひかり演じる舟渡エレナ、いるよねこういう人。悪い意味じゃなく、、、
責任感が強くて「私は大丈夫」って言いながらストレス抱え込んで、、、周りには強い人って思われてる。だいたいこういう人って会社辞めていくよな〜なんて思いながら見てたら、やっぱり辞めてた笑
他ドラマコラボも、ただのゲストではなく、うまく本編にも絡めてた、、、
どうやったらこんな脚本書けんねん!
ラストの暗号からのコンベアからの空撮とか
うまいことできすぎてて、もう怖い!
久々にしびれました!おみごと!
アンナチュラルもMIU404も観てました
同じテイストで濃密でエンタメで秀逸
ドキドキハラハラ 見えそうで見えない出口
点と点がつながって大号泣
オーー!!(拍手)なのに、しみじみと
エンドロールは、名前だけで米津玄師の歌声だけで本当によかった(感情が追いつかない)
本当にオススメできる映画
ドラマ見てなくても大丈夫
結末がわかっていたとしても
見てしまうし、楽しめる
素晴らしく多角的で重層的で深度のある優れた作品でした、気になっている方は是非!
(完全ネタバレなので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
※勘違い部分を修正しました。
結論から言うと、素晴らしく多角的で重層的で深度のある優れた作品で面白く観ました!
今作の映画『ラストマイル』は、外資系の最大大手ショッピングサイト「DAILY FAST」の流通現場において起こった連続爆破事件にまつわる物語です。
映画の内容は特に、「DAILY FAST」関東センター長に就任した主人公・舟渡エレナを演じた満島ひかりさんの動的な魅力があふれていて、舟渡エレナを支える部下の梨本孔を演じた岡田将生さんの対照的な静的な演技も見事だったと思われます。
主人公・舟渡エレナは、今回の爆破事件に対して様々な問題に対処する必要がありましたが、理想を言って逆に動かないのではなく、次善でも解決策を導き出し対処していく姿は、現実で日々起こる問題に対処しながら仕事をしている多くの観客の共感を得ていたと思われました。
外資系の最大大手ショッピングサイト「DAILY FAST」の巨大倉庫での流通の内容描写はどれも具体的で説得力があり、ロケセットの巨大倉庫のスケール感は映画のリアリティを深くさせていました。
また末端の運送業者である羊急便の委託ドライバーの佐野昭(火野正平さん)と佐野亘(宇野祥平さん)の親子や、羊急便の関東局局長・八木竜平(阿部サダヲさん)の「DAILY FAST」との重層的な関係性も物語に厚みをもたらせていたと思われます。
事件の捜査に当たる、警視庁捜査一課の刑事・刈谷貴教(酒向芳さん)と所轄の刑事・毛利忠治(大倉孝二さん)の捜査も具体的で、「DAILY FAST」との対決描写にも説得力があり、映画に多角的視点をもたらせていると思われました。
この映画『ラストマイル』には、TBSドラマ「MIU404」や「アンナチュラル」のメンバーも客演に近い形で登場するのですが、映画の観る前に思われた以上にそれぞれ今作の物語の根幹部分を解明する関わりをしていて、映画の中でなくてはならない登場人物になっているのも好感を持ちました。
映画は途中で犯人に関してミスリードが行われるのですが、その裏切りのミスリードの流れも1観客の私には心地良く思われました。
そして、今作のようなサスペンスは犯人が分かってしまえば急速にそこから観ている方の関心が衰える作品も少なくないのですが、今作の映画『ラストマイル』は犯人が明らかになっても今現実で起こっている流通の問題に拡張的につながり、犯人の動機と結末を含めて最後まで観ているこちらの関心を惹きつけ続けたのもさすがだと思われました。
物流代行サービスに関する犯行トリックもなるほどとの説得力があったと思われます。
ここまで多角的で重層的で最後まで飽きさせない展開の映画であれば、間違いなく傑作だと言いたいところですし結果的には傑作に近い作品だったとは思われます。
ただ一方で、今回の点数になったのは理由がないわけではありません。
今作が傑作に近いのだけれど、完ぺきとは言えないと思われた理由の1つに、「DAILY FAST」アメリカ本社の女性役員・サラ(役者名は私的不明ですスミマセン‥)の描写がステレオタイプ的で平坦に感じられた所があります。
この「DAILY FAST」アメリカ本社の女性役員・サラの描写は、物語の根幹にも関わりますし、もっと説得力を持たせることが出来たのではと残念には思われました。
今作が傑作と完ぺきとは言えない理由のもう1つに、今作を通じて【直接的な当事者の孤独の描写】が全体として余り感じられなかったところがあります。
もちろん上にも書いたように満島ひかりさんが演じた主人公・舟渡エレナは魅力があふれていて、舟渡エレナの孤独感も満島ひかりさんのお芝居の行間からそこかしこに伝わっては来ました。
ただ、それらは【直接的な当事者の孤独の描写】というよりは、俯瞰的に問題の解決に当たらなければならない「DAILY FAST」関東センター長の職責の中での、間接的で行間的な孤独の描写に留まっていたと思われます。
また映画全体を通しても、舟渡エレナのような、物事を俯瞰的に捉えて状況を判断したり調べたり捜査したり解決に当たる登場人物が多くを占めていたのも、【直接的な当事者の孤独の描写】が薄くなり、今作が傑作と完ぺきに言えない理由になったと思われます。
【直接的な当事者の孤独の描写】に近い登場人物に、羊急便の委託ドライバーの佐野昭、佐野亘 親子や、羊急便の関東局局長・八木竜平がいたと思われますが、それでもこの3人にしても物事を俯瞰的に捉えて解決に向かう大人の振る舞いを(時に危うさを見せながら)基本的には最後までしていたと思われます。
仮に例えば、映画の冒頭で孤独の表情を浮かべて朝、目が覚める主人公・舟渡エレナの短いシーンがあっただけでも、この映画に唯一欠けていると思われた【直接的な当事者の孤独の描写】を主人公として描けたのではと考えます。
そして物語の構成上、最後まで登場することが出来なかった犯人の(この映画の根幹を成す動機である)【直接的な当事者の孤独の描写】と、主人公の【直接的な当事者の孤独の描写】が、最後に深層でつながることが出来れば、観客にとって深い感銘と感動を与える完璧な傑作になったようにも思われました。
しかしその事を差し引いても、今作は素晴らしく多角的で重層的で深度のある優れた作品であることは一方で間違いない作品だと思われました。
題材の性格上、ともすれば「DAILY FAST」を短絡的に否定的に描きたくなるところを、徹底的に具体的に「DAILY FAST」の中身を描くことで、逆に問題の深さを矛盾の中で浮かび上がらせる描写に成功し、深い人間と社会への理解を感じさせる作品になっていたと思われました。
ところでこの映画『ラストマイル』は、実は事件が解決し映画が終わってもどこかすっきりしない苦味の効いた鑑賞後感があったと思われます。
その苦味の理由の1つは、犯人の動機や結末が明らかになった後で、シングルマザー・松本里帆(安藤玉恵さん)の2人の娘が母へ送ったプレゼントの中に爆弾が入っていたシーンが最後に差し込まれたところにあったと思われます。
仮にシングルマザー・松本里帆の2人の娘の母へのプレゼントに爆弾が入っていたという描写がラストに無くても、映画としては犯人の動機と結末から、犯人に共感的に大手ショッピングサイト「DAILY FAST」の流通現場の問題を観客に感じさせながら、映画を綺麗に終わらせることも可能だったはずです。
このシングルマザー・松本里帆と2人の娘に送られた爆弾は、羊急便の委託ドライバーの佐野亘が以前、勤めていた会社の洗濯乾燥機にぶち込むことで被害を防ぐことになります。
しかし、仮にこの時、佐野亘が機転を働かせられなければ、何の落ち度もないシングルマザー・松本里帆やその娘2人、あるいは委託ドライバーの佐野親子に、甚大な被害をもたらせていたことになっていたと思われます。
一体、なぜこの何の落ち度もないシングルマザー・松本母娘に爆弾が送られたシーンをこの映画の制作側はラストに挿入したのか、犯人の動機と結末を知り犯人に最後は共感すらしていた観客からすれば、唐突で謎の最後のシーンと感じた人も少なくなかったのではと思われました。
しかし今作の脚本家・野木亜紀子さんが以前、脚本を書いた映画『罪の声』の内容を思い出せば、なぜシングルマザー・松本母娘に犯人による爆弾が送られたシーンをあえて入れたのか、その意図が分かるような気がしました。
(個人的にはやや一面的描写もありそこまで評価は出来ていないのですが)
映画『罪の声』では、爆弾テロの犯人に対して例えその動機に社会的な理由があったとしても、爆弾被害者の立場に立てば爆弾テロは全く許されない、との基調が作品の中に流れていたと思われます。
それと同様に、今作の映画『ラストマイル』でも、例え犯人の動機や結末に深い共感を観客が最後は覚えていても、爆弾テロを受けた被害者の側という視点に立てば、全くその事は許されない犯罪であり、その事を思い出させるラストのシングルマザー・松本母娘への爆弾の描写だったと思われるのです。
また犯人としては、自己の問題の大きさに固執する余り(何の落ち度もないシングルマザー母娘を含め)被害者への想像力が働かなくなっている、その罪の重さがこの最後のシーンで挿入されていたと思われました。
この映画はここまで爆弾の一般被害者側の描写がほぼ描かれて来なかったので、最後に(犯人の視点から)爆弾被害者の視点への更なる転換が必要とされたといえます。
それがこの映画の苦味の効いた鑑賞後感の1つ目の正体だと思われました。
そして、さらにもう1つこの映画の鑑賞後感には苦味があったと思われます。
そのもう1つの苦味の正体は、外資系の最大大手ショッピングサイト「DAILY FAST」の問題の根源が映画を通して私達に後に迫って来るところにあると思われます。
(映画では明言されませんが、おそらくAmazonがモデルとなった)「DAILY FAST」が、160億円の送料を(損害的に)上乗せして委託運送会社に払う契約をして問題解決がされ、私達観客は映画を観て一旦スッキリした気分にはなります。
例えば現実の日本でも、Amazonのような外資企業がやって来たおかげで、町の書店やCD屋はどんどんと消失して行き、昨今の運送業者の買い叩き問題や、サイト出店している店側もAmazonの求めによって(Amazonの要求に応えられないと商品のサイトトップには表示されないなど)最安値を求められ、それぞれ疲弊あるいはAmazonに牛耳られていることを私達は知っています。
Amazonの便利さは認識しつつも、その功罪の罪の部分で、私達はその罪の問題がこの映画で描かれたと感じ、拍手喝采を送りたい気持ちになっています。
しかし実は、問題の本質は(Amazonのような)「DAILY FAST」にだけあるのではない、というのがこの映画『ラストマイル』の基調だと思われるのです。
そして主人公・舟渡エレナは、今回の事件の本質的な要因に「全てはお客様のために(Customer-centric カスタマーセントリック)」があることを既に映画の中で指し示しています。
つまりこの映画の鑑賞後感に流れる苦味のもう1つは、この映画で描かれた連続爆破事件、あるいは爆破事件を起こさせた犯人の動機につながる運送業者のあらゆる歪みの根本原因は、(「DAILY FAST」だけでなく)【客である、私達の消費者側にある】ということをこの映画『ラストマイル』が指し示しているところにあるのです。
映画では、「DAILY FAST」が160億円の追加負担をすることになって終わるのですが、本来はこの(あるいはそれ以上の)負担はこの社会を支える為に消費者側も支払う必要がある、というのが突き詰めていえばこの映画の鑑賞後感として伝わって来る結論なのです。
この映画『ラストマイル』の、シングルマザー母娘に送られた爆弾と、「全てはお客様のために(Customer-centric カスタマーセントリック)」という言葉の裏側の意味の、2つの苦味の鑑賞後感は、単に娯楽作としての作品消費をさせない、他者への問い掛けでない(制作者や出演者や観客をも含めた)自己への問い掛けとして持ち帰らせる作品になっていると思われました。
そして、深さある多角的視点と重層性を具体的に通過することで、最後に到達したこれら苦味も含めて、今作が2024年の邦画の代表作の一つであるとは間違いないと、映画鑑賞後に個人的にも思われました。
※p.s. このレビューを書いた後に、”舟渡エレナ共犯説”の解説動画を見ました。
その解説内容は納得感も、私は”共犯説”は取りません。
なぜなら鑑賞後に私は共犯と感じず、又いつも他を参考にせず私的解釈でレビューは書いています。
ただロッカーの解説はそれはあり得るなとは思われました。
評価も期待も高いが…
ドラマ観てると、良さがより分かる。そして、配送の皆様にサムズアップ!!
2 つの関連ドラマを完璧に観てなくても、映画を観れるように作られているが、
完璧に観た人に向けの台詞、掛け合い、雰囲気が仕掛けれられているので、
120% この世界にシンクロするには、ドラマを観ることをお薦めしたい。
時間をかけて2つの作品を観ても、損はないと、個人的には思います。
さて、この映画ですが、
主人公 2 人の演技 (視線、表情、芝居) が凄すぎ。と感じました。
関係性、チームワークがどんどん良くなっていく進め方は、
この脚本&監督のお馴染みではありますが、にしても、良すぎた。
あの二人に多くの人が感情移入し、共感できたと思います。
他の役者も凄い!!
個人的には羊のやぎさんかな。
あの人、ああいう立場の役やらせたら、日本一ではないだろうか(笑)
若干ブラッ〇なところで働いた経験のある私には、とても共感できました。
"密林" 批判というレビューを書いてる方もいましたが、
『なるほど、確かに!』と思うところが多くありました。
ばかすか売りたい外資、契約を盾に重圧かける外資、
誇りをもって、真面目に頑張る中間や下請け。これは酷い。
命より大事なことって、あるんすか、と問いたい。
こんな、大変な苦労をされている配送の人達がいると思うと、
しっかり、受け取って、感謝の言葉を伝えなきゃと反省しました。
デスストやった人はより共感できるはずw
そして、皆さんは、あの「0」をどう捉えただろうか、
これも、脚本&監督からの仕掛け、メッセージだと思うが、
敢えて、説明しないところに、強く訴えかけるものがある気がしました。
自分の人生の中で、ただ、流されるまま、何もしなかった。
流されず、止めてべきだと思っても、何もしなかった。できなかった。
あの人のように、命をかけることはできないかもしれないけど、
少しだけ勇気をもって、行動できるようになりたいと、私は思いました。
いつか、また、観たい映画です。
P.S.
アンナチュラルがとても、好きな私は、中堂さんの「ク〇」をどうするのか、
興味津々だったのですが、さすがの見せ方でしたね。ク〇、上手かった。
テレビのファンにはたまらない演出なんでしょうけど
世界的な某ネット販売大手企業を痛烈に皮肉ったストーリー。
ジェ◯・ベ◯スに訴えられないか不安になる程ストレートに表現しておりチョッピリ驚いた。
もはや下請けイジメの代名詞的企業なので誰でもピンとくるし、しばらく日々届けられる荷物を見るたびにこの映画を思い出すような身近なテーマ性は良かったと思う。
安全性よりも利益を当たり前の様に優先するところはうちの会社も同じかな。
実は満島さんが苦手なのですが、多分どんなに笑っていても不幸顔(被害者顔?)だからかも。
エレベーターの画像、あれ絶対満島さんだと思うけどw
窪田正孝が出てきたので「ラジエーションハウス」もかと思ったが「アンナチュラル」にも出てたんだっけ?
「MIU404」と併せて誰が何に出てたのかなんてすっかり忘れちゃってるよ。
満足感はそこそこだけどカタルシスは感じることができる映画だと思います。
キャストもストーリーもさすが
ミステリーではない
アンナチュラルとMIU404を視聴していなくても問題なく鑑賞できる作品だと思いました。2作品の出演陣は豪華すぎるモブとして見ることが出来ます。
また、その2作品を見ている方であれば分かると思いますが、よくあるミステリー作品として視聴すべきでは無いです。クローズド・サークルの中の話でもないため、今回の犯人も案の定「誰やねんお前」でした。
つまりは目を向けるべきのは、「犯人は誰なのか」ではなく、「なぜその人が犯人になってしまったのか」ということだと思います。
個人的に、たこ焼き器爆弾解除までのエレナに対しての嫌悪感があり、鑑賞していてそれなりにストレスだったのですが、それはエレナが自身の心を守るための“演技”だったのではないかと考えると納得がいきました。(野木亜紀子作品に出てくる女性の性格に苦手意識を持ちやすいので、単純に私が野木さんのことが得意じゃないのかもしれません笑)
満島ひかりさんと岡田将生さん、また、ほとんどセリフのない(一切なかった?)中村倫也さんの演技が素晴らしかったです。ラストの岡田将生さんの項垂れた姿に、輪廻もベルトコンベアもまだ止められないのだと今後について考えさせられます。
自殺も‼️❓テロも‼️❓全部クソが‼️❓くそ‼️❓
観た後は、荷物開けるのチョッと躊躇するかもです^^;;
アンナチュラルとMIU404と同じ世界線となると観るしかないって事で劇場へ
最近観た作品では、鑑賞者も一番多かったので、同じ考えの方が多かったんでしょうね
世界規模のショッピングサイト(Amazonって感じ )を舞台に流通業界の裏側から運送会社を通して消費者までの流れが観れるのでメチャメチャ面白いです!
本筋の物語で起きた問題に、アンナチュラルとMIUの面々が絡んで来るタイミングとハマり具合の演出が見事でした
出てくる俳優さん皆さん主演レベルなので、安心安定の128分!
芸名そっくりな火野さんと宇野さん演じる配送業を営む親子最高でしたし・・・
まさか某ドラマで配送員を演じてた彼女が。。。。。><;
自身もショッピングサイトに出店してますし、身内に運送業もいるので面白さも倍増〜迷ってる方は劇場へ是非!!
ただ観た後は、荷物開けるのチョッと躊躇するかもです^^;;
余談ですが・・・
ショッピングサイトの翌日配送と送料無料ってのが、一番の問題だと個人的には思ってます
なかなか終わらせませんね
物流の闇
モデルがAmazonであることは誰でもわかるだろう。この映画に画かれていることは強ちフィクションとは言えない。
私は仕事柄、宅配業者と話をする機会があるが、先日台風が来たとき、台風で危ないから自宅待機になったりしないの?と聞いたら、ないですよ、そんなもん、表向きは安全第一になってますがね、な〜んて自虐的に苦笑いしてました。
そう言えば、ケン・ローチ監督の『家族を想うとき』という映画を思い出しました。宅配ドライバーの悲哀を画いた作品でした。
働き方改革なんて言っても、結局、まだまだほんの一部の話なんだなと思ったりする。
弱者はいつまで経っても弱者なんだろうなきっと、それは誰が総理大臣になっても大して変わらないのと同じなんだろう。
妙にやるせない気持ちで満たされた映画でした。
Amazon Primeでは配信しないだろうな 笑
野木亜紀子、恐るべし❗️
ドラマ「MIU404」は、ちょっと観た程度だが「アンナチュラル」は全話観てて、今でもたまに観直す感じ。
特に最終2話は、何回観たか分からない。
「アンナチュラル」で脚本家野木亜紀子氏を知り、少し調べたりTwitterとかチェックしたのだが、野木氏の創作時リサーチ量に感心したりしました。
本作は、外資系ショッピングサイトの巨大配送センターを舞台に、連続爆破事件の真相に迫る物語ですが、まず何で流通の闇をモチーフにしたのか、働き方改革でMIU404を始めたのをキッカケに、その場当たり的な制度から色んな歪みが現れ、運送業務の2024年問題とかが野木氏の興味に触れたのかなぁとか思い、そのリサーチを経て物語を紡ぐ仕事に感嘆しました。
ファクトをフィクションに織り上げる仕事は本当に絶妙で、この方の書く説明セリフは、自然な上に非常に簡潔で省略も上手く心地良く情報を伝えつつ、細かい積み重ねで物語に誘導して、観ていて全ては野木氏の掌の上で転がされている様な感覚は、凄い脚本家だと改めて思いました。
そこに上記のドラマ2作のキャラが同じ世界線で散りばめられてて、ドラマを観てた人にはあの世界に帰って来た感覚も得られるご褒美までついてます。
ドラマを観てない方々には、豪華なキャストがノイズにならなければ良いなあとか思いましたけど。
演出としては、主演の満島ひかりさんがある理由で少しサイコパスを感じさせる程、仕事を推し進めるキャラで事件を経た後、結末での変化が少し鈍いのでカタルシスが弱い様に感じました。
阿部サダヲ演じる羊急便局長との直接対面での涙目とか凄く熱演してるのだから、最後の米本部の上司とのやり取りは、もっとキレて欲しかったかなあ。
ノーパソ畳んで例の場所からベルトコンベアに落とせ❗️とか思いました。
1シーズンかけて描かれたそれぞれのキャラと2時間強の映画での初出のキャラが混じるので、ドラマを観ていた人はキャラの人物像や関係性の濃密度に差がある訳で、どうしても映画のキャラ達は、感情移入的に不利な条件の中で満島ひかりさん達、演者方々は大変だったろうなあとか感じました。
また、最初の爆発時の室内にあった複数の箱のカットのせいで、犯人の所在が何となく分かってしまったので、その部分は最初細かく見せなくても、とかも思いました。
日野氏と宇野氏のWショウヘイ親子と安藤玉恵氏のシングルマザーのシークエンスは少しテンポが変わり、無駄な様だけど、きっと野木氏はなんか仕掛けてるんだろうなあと思ってましたが、
まさか洗濯機で泣かされるとは❗️
映画館だから何とか涙目で耐えましたが、家で観てたら号泣でしたヤバかった。野木亜紀子にやられた感が半端なかったです。
と、ここまでがザッと初見での感想。
以下、おかわり後の感想。
おかわりの目的の一つは、気が付かなかったキャストの確認で、
アンナチュラル第7話の彼とかMIU第3話の彼とか、おおっホンマや〜となりましたが、まだまだ隠しキャラがありそうで、後は配信とかで良いかと心折れました。
やはりよく出来た脚本だなぁと思いながら鑑賞しましたが、2周目は当然謎の部分やミスリードに引っかかる訳ないので、割と冷静に台詞を噛みしめながら観る事となり、中でもWショウヘイ親子の日野氏の労働に対する矜持とか、宇野氏のそれに対する報われなさの嘆きが、初見より心に響きました。
幸福を目指してる筈の巨大社会システム維持の為に起こる様々な理不尽な事や弱者救済のフリをした改悪制度などの不条理な世界で、個人の矜持を秘めた小さな戦い(生きる事)を続ける人々に対するアンセムの様な映画だと思います。
日々の仕事における理不尽、各々の矜持の差異に苛立つジレンマ等を感じてる方にオススメします。
まとまりの無い長文失礼しました。
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