「#ME TOO を超えて」ラストマイル Yokoさんの映画レビュー(感想・評価)
#ME TOO を超えて
TBS系列を横断するキャスト+スタッフ総動員まつりのような
大掛かりなエンタメ作品でした。
野木亜希子さんと塚原あゆ子さんらしい時代を切り取る鋭い視点に満ちていて、
欲望のままにネットで買い物をする日常を
「それ、大丈夫?」と問いかけられたような気がしました。
いろいろ盛りだくさんだったのですが、
一番心に残ったのは、主人公であるエレナの描き方です。
野木亜希子さんと言えば、『逃げるは恥だが役に立つ』でヒロインに散々、
女が社会で直面する理不尽なできごとを愚痴らせた作家さんで
(原作を未読なので、どこまでが野木さんの本音だったのかは判りませんが)
その方が、本作ではワールドワイドな巨大企業の幹部(これも女性)から派遣された
極東支社の物流拠点マネージャーとして辣腕をふるうヒロインを作り上げたことに、
心底「やった!」と思いましたね。
時代は急速にジェンダー不平等を克服しようとしている空気が感じられて
主人公エレナのラストショットに「かっこいいよ!」と声をかけたかったです。
あ、そうそう。
これからご覧になる方は、火野正平の息子を演じた宇野祥平の前職勤務会社を聞き逃さないように。終盤につながる重要な伏線ですよ~。
コメントする