「北川景子がちゃんと出ていたらな・・・」スマホを落としただけなのに 最終章 ファイナル ハッキング ゲーム 泣き虫オヤジさんの映画レビュー(感想・評価)
北川景子がちゃんと出ていたらな・・・
このシリーズは1作目から劇場観賞しており、そこそこ面白かったので、本作も迷い無く観賞を決めた。
【物語】
スマートフォンのハッキングから黒髪の5人の美女を拘束・殺害した猟奇的殺人鬼浦野善治(成田凌)。人の心を操るブラックハッカーである浦野は一度逮捕されたものの、刑務所内からサイバー攻撃を企て、警察の混乱に乗じて姿を消す。(ここまで前作)
韓国に潜伏している浦野に韓国の反政府組織が彼のスキルを利用するために接近し、暴力的に協力を迫る。 浦野はあることを条件に協力依頼を呑む。彼らの狙いは現韓国政府を転覆させることにあるが、その最初の段階として近々に東京で予定されている日韓首脳会議を浦野の能力を利用して失敗させようとしていた。
一方、浦野は今でも逃がした獲物麻美(北川景子)に執着しており、再度手に入れることを狙っていた。浦野を追っていた刑事・加賀谷学(千葉雄大)は、現在内閣直属のサイバーテロ対策組織にいるが、密かに浦野の行方を常に探っていた。ある日発信元韓国の浦野からの手紙が加賀谷に届いた後、日本政府に大規模なサイバーテロ攻撃が仕掛けられる。加賀谷は公安部兵藤彰(井浦新)と共に韓国へ向かう。
【感想】
本作もそこそこ面白かったが、やっぱり1作目には敵わない。
2作目のレビューでも書いたのだけど、3作通してみても、本シリーズで秀逸なのは、北川景子の美と浦野(成田凌)の狂気だ。
北川景子は今作では、浦野にとって今でも特別な存在であるという設定で前半写真だけは結構登場する。動画も過去作映像がちょっとだけ。前作ヒロインの白石麻衣は全く登場させていないところを見ると、製作サイドも北川景子の存在の大きさを感じているのだろう。分かっているのなら、こんな半端な形ではなくてちゃんと北川景子を出演させて欲しかった。出演交渉に失敗したのかも知れないが、出演していたら最終章として大いにも盛り上がったに違いない。
一方、成田の怪演も1作目から取り込んだ過去映像が一番凄かったというのが残念。1作目の成田の演技は、彼の役者としての力量を見直すことになったほど秀逸で、インパクト絶大だったが、2作目、3作目とどんどん薄れてしまった感じ。本作では“不気味な天才ハッカー”に留まっている。シリーズ通して言えば、浦野が主役であり、 “ジョーカー”に匹敵するような邦画における伝説的ヴィランにもなり得たのではないかと思えるのに、あの狂気を生かさなかったのは勿体ない。
良かった点で言うと、今作のヒロイン演じたクォン・ウンビ。俺は初めて観たが、なかなか魅力的だった。
もし、本作を観て1作目未観賞の方が居たら、是非1作目を配信等で観てもらいたい。