「僕らの箱庭」クラメルカガリ ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
僕らの箱庭
オリジナルアニメ映画ってだけでとりあえず食いつく人なんですが、今作は歴史ファンタジーもので監修に「デュラララ!!」や個人的には「ステルス交響曲」の成田良悟先生が携わっているのでこれは見ねばと思い突撃。
特典はポストカードでした。
全体的にもう少し尺があれば…!と思うところはありつつも、オリジナリティ全開で、世界観の独特さにキャラクターのコミカルさとコンパクトにまとまった面白い作品に仕上がっていました。
とある町の地図を描いて生計を立てるカガリという少女が、崩落事故によって多くできた穴について調べまわっていると、町の謎が明らかになってきて…といったストーリーなんですが、世界観はフワッと説明されるだけで、あとは背景で語っていく感じなのでちょっと分かりづらい作品かもしれません。
キャラクターの過去が語られないのもあって、どうしてもキャラクターに感情移入する前に映画が終わってしまったのはむぅ〜って感じで惜しく悔しかったです。
予告では汲み取れなかったんですが、スチームパンクな世界観で虫×ロボットが今作のヴィラン的立ち位置になっていて、しかもそのデザインがかなり好みだったのが思わぬ掘り出し物でした。
キャラデザはとてもシンプルで飲み込みやすく、カガリのデザインも個性は見せつつも造形はTHE・大正浪漫って感じで好みでした。
声優陣はこれまた豪華な面々がキャラクターに命を吹き込んでくれていたので、これは大変なこっちゃと拝みながら観ていました。純朴なキャラクターに佐倉綾音さんの声が活きる活きる〜。
あと20分あればカガリの過去や、爺の戦争時代の話なんかを掘り下げて濃厚な作品になったんじゃないかなと思いました。でもこういう挑戦的な作品は大好きですし、いつかこの制作チームが大きな作品を作ってくれる事を期待して今作も応援していきたいと思います。
願わくばコミカライズで長い事見てみたい…。
鑑賞日 4/16
鑑賞時間 12:10〜13:20
座席 D-12