劇場公開日 2024年9月20日

ぼくが生きてる、ふたつの世界のレビュー・感想・評価

全223件中、121~140件目を表示

4.0静かな映画

2024年9月26日
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聾者の両親のもとに生まれた主人公を中心に、
聾者とその家族の葛藤、愛情を描く映画

「聞こえない」親のもとに生まれた「聞こえる」こどもを、
『コーダ(Children of Deaf Adults)』と称するんですね。
初めて知りました。

主人公の出生から始まり、幼少期・小学校・中学校と進みます。
いろいろと嫌な思いをしたり、同情されたり…
自分の失敗を親のせいにしてみたりと、様々な葛藤がある。

しかも、同居の祖父は刺青しょった博打うちだし、祖母は宗教に傾倒しているし…
なかなかの家庭環境ですね。
私はエンパスの気があるので、ちょっと観ていて辛かった。

そんな中でも、聾者の両親は穏やかで誠実なタイプで、自己肯定感の強い、明るい人たち。
これが救いでしたね。

主人公も、いろいろと葛藤はありつつも愛情深くて、良い人。
静かな明るさが好印象でした。

映画としては、派手なことは何も起きなくて、
静かに静かにエピソードが紡がれていくもの。
エンタメとしてのおもしろさは無いかも知れないけど、
エピソードの向こうに透けて見えるものに感じ入りました。

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Bratsche

4.0母と子の暖かい関係

2024年9月26日
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2022年の米国アカデミー賞作品賞を受賞した「コーダ あいのうた」に続く”コーダもの”(そんなジャンルがあるのか知らんけど)でした。 コーダ=CODAは、Child of Deaf Adultsの頭文字を取った言葉で、直訳すれば”聾唖者の親を持つ子供”という意味であり、本作でもこの言葉そのものもが出て来てました。「コーダ あいのうた」も本作も、聾啞の親と耳が聞こえる子供の親子関係にスポットを当てた良作でしたが、創作の物語でどちらかと言えばコメディ要素が強かった「コーダ あいのうた」に比べると、本作は原作者にして主人公でもあった五十嵐大(吉沢亮)のエッセイを元に映画化されていることや、舞台が日本であることもあって、非常に身近なお話に感じられました。

そして主役の大が生まれたところから始まり、大人になるまでを描くことで、特に母親である明子(忍足亜希子)に対する大の感情や二人の関係性の変遷が、非常に分かりやすく表現されていて、コーダの偽らざる想いが十二分に伝わってきました。

さらに大が故郷の宮城から東京に出て来て働き始めた以降の展開も面白く、第三者との関係性の中で両親、特に一度は反発した母親に対する想いが再び優しい方向に向いた時、こちらも自分の母親を思い出して涙腺が緩んでしまいました🥲

俳優陣は、主人公・大を演じた吉沢亮が、表情だけでなく後ろ姿を含めて実に繊細な感情表現をしていて素晴らしかったです。また、母親役の忍足亜希子はじめ、「コーダ あいのうた」同様に聾の役は聾の俳優が務めており、本作の見所とも言うべきものでした。
大が勤めることになった雑誌編集長のユースケ・サンタマリアも、怪しげでいながら魅力的な雰囲気で良かったです。

一点予想と違ったのが、東日本大震災の話が出てこなかったこと。原作者の五十嵐大は1983年生まれとのこと。主人公の大の生年は作中明示されていなかったものの、子供時代にファミコンでスーパーマリオに夢中になっていることからも、年代にブレはないのでしょう。従って、宮城県の海辺の街を舞台にした作品だったので、確実に震災の話が盛り込まれるだろうと思っていたのですが、実際はそうではありませんでした。
震災の話を入れるとそちらがメインになってしまいがちなので、それを避けたかったのか、全く当初から念頭にすらなかったのかは分かりませんが、そういう物語になっていたらどうだったのだろうと夢想しながら劇場を後にしました。

そんな訳で、本作の評価は★4とします。

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鶏

4.0見てほしい映画

2024年9月26日
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良かった。
ドキュメンタリー見てるような感覚から大君が大きくなるにつれて心揺さぶられます。
何より忍足亜希子さん!良かった。

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シロ

4.0Coda日本版と、言ってはいけない。

2024年9月25日
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Mr.C.B.2

5.0面白かった

2024年9月25日
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知的

少年期、思春期、二十歳前後、青年期の男性の心の機微が旨く描かれていて共感しました。
久しぶりに観て良かったと思えた映画でした。

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みのまる

4.5ドラマ『デフ・ヴォイス』と共通したところ

2024年9月25日
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知的

寝られる

 人気俳優が主人公のコーダを演じ、ろう当事者が親や友人として多数出演するとともに、手話表現の監修や演出まで関わって丁寧に制作され、母親役として忍足亜希子氏が抜擢されている点では、NHKドラマ『デフ・ヴォイス』と共通している。実話でもそうなのかもしれないけれど、主人公の生き方がはっきりせず、祖父母の人物設定が冗長で、また母親に比べて父親の出番が少なく感じられた。子役が赤ん坊から細かく区切られ、小学生時代は、『君の手がささやいている』のエピソードも採り入れ、演技場面も多かったから、中学生・高校生時代も、相応の年代の子役の演技をみたかった気がする。ろう当事者との絡みの場面は、ドラマ『サイレント』よりも薄いけれども、自己主張の強いろう者像も随所にみられたことは収穫であった。阿武隈急行にも乗りに行きたい。

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てつ

5.0ひとつの世界

2024年9月25日
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知的

幸せ

コーダ。子どもの苦しい状況や、嬉しい状況、生きる意味を見事な視点で描いている。ラストは、涙なくして観られない。成長の様子を、巧みな脚本と構成力で、自然なストーリー展開で終始、演出している。

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DnaH

4.5小さな物語の大きな感動

2024年9月25日
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luna33

3.5盛り上がる部分が欲しかった

2024年9月25日
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コーダの青年の誕生から社会人としての生活までを丁寧に描いて、まじめないい映画だ。吉沢亮は、手話部分も含めて、自然で違和感ない好演。
しかし、自伝的エッセイが原作ではあるにしても、これは劇映画なので、どこか一か所でも盛り上がる部分が欲しかった。

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ファランドル

4.0誰もがいくつかの世界を生きている。

2024年9月25日
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五十嵐大さんによって出版された自叙伝の実写化で耳の聞こえない両親の元に生まれた息子の成長を描く物語。両親を実際に聾者である俳優が演じている。

ごく当然だったことが、成長と共に違和感に変わってゆく。お母さんの通訳を誉められて誇らしかったはずなのに、いつの間にか手話を恥ずかしいと感じてしまう。そんな少年が成長しやがて東京へ旅立つ。そして都会の中にも両親と同じように耳の聞こえない人達がいて、それぞれが地に足をつけて生活していることを知る。

各世代の子役がしっかり吉沢亮に似ていて感心した。欲を言えば中学生までは子役でやってほしかったかな。さすがに吉沢亮の中学生はちょっと無理があった。

両親との確執ばかり描いたりせず、あくまで大の成長の過程の中での両親との関わり方を描いていて、そこがとても良かった。この世界の全ての家族と同じように。出版社のシーンも面白かった。

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はるたろう

2.5可もなく不可もなく🙏

2024年9月25日
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みき

4.0良い作品でした

2024年9月25日
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幸せ

吉沢さん思春期の中学生から演じて皇帝から中学生まで!凄いですね。今年、母親を亡くしたので母と息子の物語は感慨深く観つつ後半はやはり号泣しました。出てる役者さん皆さん素晴らしいです。

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tomクルー

4.5日本に住むコーダの現状を映し出す

2024年9月25日
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コーダである主人公の五十嵐大の人生を間近で撮影したような映画
リアルで物語に没入してしまう
特に聾者の方々の演技が素晴らしくて、そして全員幸せそう
とにかくみんなに見て欲しい作品

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映画大好き神谷さん

4.0ぼくらが生きてる、ひとつの人生

2024年9月25日
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uz

5.0素晴らしかった

2024年9月24日
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出演者みんな良かった。
コーダの悩みや、障害者との関わり方もリアルなんだろうなと感じられた。

大ちゃんとご両親役のお二人が実は年齢が近いだなんて、観ているときはまったく感じず、祖父母や叔父叔母含め、本当の家族のようで自然だった。

お父さんが倒れて実家に戻った大ちゃんに、おばさんが「大ちゃんが生まれるとき祖父母が反対したけどお母さんは産んだ」と伝えるときの感じとか、私に語彙力がないから上手く表現できないのだけど、本当に関係ができてる家族の感じで、聞こえない両親の元に子が産まれることへの祖父母の不安と、子を産み愛したかった両親の愛、それを見守ってきた叔母、みんなが素敵で…

近所で鉢植えが倒されなぜか犯人扱いされる理不尽、
きちんとお母さんは怒ってくれたのに、お母さんが聞こえないから自分がこんな目に遭うと思ってしまう苦しさ、リアルだった。

面接で落ちる経験はしつつも、大ちゃんが東京で居場所を見つけられたのは、親や家族に愛されて慈しまれて育ったからなんだなと感じた。

ユースケサンタマリアの「大ちゃんはどこでもやっていけそう」「しがみつく場所ができたらいいね」の台詞が沁みた。

自分が「こんな思いをする」苦しさ・怒りを、本当は大好きな両親に向けてしまうことでの二重の苦しみが、上京するとき、駅のホームでの涙と表情に表現されていて、こちらも一緒に感情が高ぶり、たまらなかった。

手話をからかうような、小学校のときの同級生は問題外としても、飲食店で注文の際に良かれと思って“手伝ってしまう”のとか自分もやっているけど、当事者がそこまでいいのにと思っても言い出しづらい関係性だったら、良かれと思ってても相手にはありがた迷惑通り越して不快かもしれない…

自分も含め、障害者に障害を背負わせてる側の者として、どうするのが良いことなのか、考えて行動していきたいと思った。

お母さんが、外で手話を使う自分について、必要なものだ、ごめんと素直に伝えたこと。
率直に逃げずに向き合える親って素敵だなと思った。

大ちゃんは心の底では、外で手話を使うお母さんを嫌いとか恥ずかしいとか思ってないんだよね。

だから、東京で知り合えた手話サークルの人の知り合いとの誕生会に参加するし、上京前にカフェや電車でお母さんと自然に盛り上がる。

パチンコ屋さんで意思疎通が取れずに困っている人を、見て見ぬふりせずに助ける。

とにかく、とにかく、素敵な映画でした。

素敵な家族の、あたたかな物語なので、障害がテーマだとか思わず構えずに観てほしい。

主演の俳優さんは今旬の若手俳優さんだと思うが、そういう方が出たことで間口が広がって、たくさんの方に届くといいなと思う。

思い出した順に取りとめなくダーッと書いてしまったが、本当に良い映画です!

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くー

4.0こうゆうこと

2024年9月24日
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結局、聞こえるかどうか、聞こえないかではなくて、親の愛ってこういうことだと思うよ。それで子どもは成長するんだよ。

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おっけ

5.0すっごく良かった 細部に至るまでストーリーが全て良い感じ 主人公役...

2024年9月24日
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すっごく良かった

細部に至るまでストーリーが全て良い感じ

主人公役は三人とも良かったし、

お母さん役の俳優も良かった

起承転結とかそういうんじゃないのが本当っぽくて良いし、

終わり方がこれまた最高だった

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jung

4.0ずっと自然体で優しく美しいお母さん

2024年9月24日
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萌える

ろうあ者夫婦の間に生まれた主人公五十嵐大。
生まれた瞬間から夫婦の子育て、大の小中高時代、上京そして働き出して宮城に帰省するまでのストーリーが非常に丁寧に描かれている。
そこに何も語らずとも、ファミコンがあってゲームボーイがあって、折り畳み携帯があってiPhoneへ。

吉沢亮は高校生から大人になるまでを、これ以上ないぐらい自然に演じていた。
お母さんの忍足亜希子も、ずっと自然体で優しく美しい。
最後に思わず涙が流れた。

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キブン

4.0丁寧な作品

2024年9月24日
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とても丁寧な作品でした。
両親が耳が聞こえず、健常者の息子(いわゆるコーダ)の育ち方、感じ方を順番に追う構成。
原作がエッセイなのか、実体験ベースの話らしい。

聞こえる自分(主人公)が、母に言葉を手話で「通訳」して伝えることが誇らしく嬉しい幼少時代はいいとして。
小学校の同級生からの「お前の母ちゃん変」から始まり、多動性気味で空気を読まないお調子者の同級生が手話をからかう。
近所のババアは「障害者の息子はストレスを発散するため、近所で起きたいたずらは主人公のせい」とやってないのに決めつけ「一緒に謝ってあげる」と無理矢理腕を引っ張る差別っぷり。
元ヤクザな暴力男で博徒の祖父の介護と新興宗教にハマった祖母、聾唖な両親のケアで、次第に家族の通訳や介護が「当たり前」になることが重く感じ、自分だけが不幸で搾取されている気になっていく。
忙しさに勉強が追いつかず高校受験に失敗し、大学進学はならず、パチンコカスとして生きる。
不景気による父のリストラで働かなければならなくなり、田舎でくすぶるよりいっそ東京に行けと背中を押した父の言葉に上京。

背景に描かれる流行が「あったあった」と思えるものが多く。
小学校低学年のときにファミコンってことは、私より下の世代(後でググったら、著者は1983年生まれ)だから、結構かぶっていました。
夜逃げしちゃう編集長がユースケ・サンタマリアで、うさん臭さが何人か知ってる人そっくりでよかったw

反抗期~思春期には「違う」って見られるだけでつらいのに、母の内職などからわかる「ヤングケア前提で貧乏な環境」はキツいよね、と頷きながら観る。
『コーダ あいのうた』より、メタメタに悪い環境にある子どももいることを念頭に、勝手に思い込んだ「普通」を基に差別しちゃいかん!と改めて思わせてくれました。
その環境だって、作中お父さん役の人のセリフ「どこの家にもそれぞれ悩みがあるよ、たぶんね」という一言に集約されていたように、特殊な事例ではなく、どこにでもあることのような気がします。
程度の差はありますが、たとえば「子どもは親を手伝って当たり前」みたいな、親ではなく祖父母や親戚、周辺住民の同調圧力による、子どもの心の圧迫とか、「娘は家族の料理を作って当然」みたいなクソ親だっているじゃないですか。
そんな勝手な「当たり前」「価値観」を押し付けることで子どもを傷つけ、もめて。
それは子どものせいではなく、主に周りの理解のなさの方が問題じゃないかとも。
それだけの説得力ある描写の積み重ねが、映画としてよかったです。

……ただ原作者がどんな人かは知らないし、同一視したら危険かも。

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コージィ日本犬

3.5耳のきこえない両親のもとで育った少年の成長譚

2024年9月24日
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泣きに傾倒することなく真摯な映画でした。

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褐色の猪