劇場公開日 2024年10月4日

「セリフの嵐」ふれる。 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5セリフの嵐

2024年10月7日
PCから投稿

終わり近くに「実はこうでした」と説明と、「こう思う」って気持ちを絶叫し、勢いで流しておしまいとなる、この脚本家さんらしさ全開で私が苦手なタイプのお話でした。
(プロデューサー2名と監督がいるからなのか、自ら監督をしていた某『アリスと~』よりは見やすいものの……)

前提となる出来事・設定の類いは前半に見せておかないと、ラストがこのように説明セリフの嵐になってうざい。
トータルのセリフを2/3~1/2くらいに整理してほしいな、と思いました。

「気持ちは口に出して伝えよう」ってテーマを、綺麗事でデコレーションし、設定説明や気持ちを、ただただ大声で叫ぶ。
さらにそのテーマから派生して、スマホ時代のSNSやメッセージアプリにおける人間関係の失敗例を反映し、「コミュニケーションは手を抜くのはいかがなものか?」「心地よい言葉だけで付き合ってると澱(おり)が溜まる」「身勝手で憎悪や嫉妬なのが人間なので、それを表すか否かの選択、友人に対して許せるかいなかの判断は自ら行う」などの、スタッフ側の言いたいことを、妖怪「ふれる」に託した表現で伝えたかったようだけどもね。
たしかに作家性とは同じものを手を変え品を変え出すことではあるのだが、それにしたって『あの花』『ここさけ』『空青』という過去作品群とさほど変わらない「いつものパターンの繰り返し」に感じたので、観てる側が飽きたというか。

内容は☆1.5くらいだけど、作画がよかったので☆は少し上方修正。

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コージィ日本犬