「極端に酷くはないが…」名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ) icmrkさんの映画レビュー(感想・評価)
極端に酷くはないが…
完全な駄作とも言えないが、傑作というわけでもない近年の作品で言うと緋色の弾丸やハロウィンの花嫁に近い印象
相変わらずキャラを上手く使えずに持て余してる感じは否めないが、紺青や向日葵に比べたらキッドの扱いがまだ良くなったとは思う
ただ相変わらずストーリーの構成が上手くまとまってないので、作品全く知らない人はアクションシーンやラブコメ、ガチ勢は伏線などの考察の方に意識が行ってしまい、純粋に映画自体を楽しむことは少し難しいかもしれない
以下、気になった点を上げていくと
・キッドや事件の犯人とは別の敵対勢力を中途半端に増やしたことで結局キャラを持て余し、ストーリーが単調になり開始1時間と経たずに犯人がわかってしまい、あとは伏線とかについて考察するくらいしかやることがなかった
・キャラを持て余すことに付随して相変わらず犯人などゲストキャラの作り込みが甘く、最後まで自分の信念を貫き通すわけでもないので、執行人の時のように結局何がしたいのかがよくわからない感じになり、結局アクションとラブコメで誤魔化さざるを得なくなっているのが見え見え
・原作の伏線を多少映画に入れることには反対しないがコナン=映画みたいな風潮が強くなり過ぎて映画見ていることが前提で原作が進むような展開は原作者が関与しているとは言え商業的になり過ぎていて原作勢を軽んじていると言われても仕方ない
これまでのコナンや青山先生の作品を読んでいれば映画見てなくても流れから大体理解できると思うが、映画はあくまで原作の延長線上のものという前提を崩さないで欲しい
特に気になったのはこの辺りが大きいか
そしていい加減そろそろレギュラー陣を摩天楼の時くらいまで減らしてストーリーに本格的に力を入れた作品を1本くらい作って欲しい…