劇場公開日 2024年3月29日

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「スイーツを楽しむことはできた!」パリ・ブレスト 夢をかなえたスイーツ 詠み人知らずさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5スイーツを楽しむことはできた!

2024年4月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ストーリーにはやや難があった。
結末がわかっていて、しかもデセール(スイーツ)を楽しむだけでは単調になってしまうため、さまざまな工夫をこらしたのはわかるのだが。少年期には、頼りない母と家にいるか、スイーツの素晴らしさを教えてくれた里親の家にいるだけだったヤジットは、青年期になって施設に入り、何とかしてパティシエになろうとして、もがいていた。苦しい時、少年期のエピソードがフラッシュバックするのは良いのだが、あまりに煩雑で、少し疲れる。
一番気になったのは、少年期と青年期の役者さんの姿見が少し異なること。面長の少年とややふっくらした青年の、肌の色が違う。マグレブからの移民の子なのだろうけれど。何とかならなかったのかな。
少し鼻柱が強く、その割にややルーズなヤジット。シャンパーニュ地方にあるエペルネーから、パリまでは電車で1時間以上かかるけど(映画では、180 kmと盛っていた)それにしてもよく遅れてくる。一番、よかったのは、そのヤジットが、レストランでデセールを作ると、口にした先輩たちやシェフの態度が変わり、チャンスをくれること。どこの国であっても、そうであってほしい。
シェフの言葉、一番を目指すのか、天才と呼ばれたいのか、努力あるのみ。
レストランのシェフの序列とかも、もう少し、丁寧に説明してもよかったのでは。パリの後、モナコでヤジットが入ったグランメゾンでは、日本人の女性らしいシェフが大事にしてくれたが、あの人は、おそらくスーシェフ。一度だけ出てきて、難を見つけた人が、本当のシェフで、モデルは、きっとあのジョエル・ロブション。他にも、部門シェフとか、シェフ・パティシエの人がいたのでは。パティシエだって、名乗るのには試験があって、本当に誇り高い。きっと物語が、もっと構造的になったと思う。最後に、氷の彫刻が出てきたけど、その昔、日本でも(何てお金があったことか)結婚式の披露宴で、見かけることがあったっけ。
それにしても、出てきたスイーツは、パリ・ブレストをはじめ、何て美味しそうだったのだろう。それで、気づいたのだけれど、ヤジットは、おそらくディナーの後の方で出てくる、果物やソースが入ったグランデセールや、スイーツの盛り合わせのアシェットデセールよりも、ケーキやパイのようなパティスリーが好きなのでは。それで今の彼があるのではないかと思った。見当はずれかな?

詠み人知らず
トミーさんのコメント
2024年4月16日

自分も幼少期と青年期に違和感でしたが、エンドクレジットの御本人の写真を見るとやっぱり変貌したんだ・・と思いました。
氷像彫刻は包丁人味平にも出て来ますが、料理との関係性はどうなんでしょう?

トミー
uzさんのコメント
2024年4月6日

こんばんは。

シェフの序列、ヤジッドが目上の(と思われる)人にもタメ口で喋るから余計分かりづらかったです…
襟元がトリコロールになってる人が偉いのだけは理解しました。笑

uz