劇場公開日 2024年2月23日

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「女性同士の友情は男女間の愛を超えるか⁉️」ソウルメイト 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5女性同士の友情は男女間の愛を超えるか⁉️

2024年6月4日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

オリジナルの中国・台湾合作があまりに衝撃を受けたので、
結末を知っている分だけショックは少なかったです。
ただミソ役のキム・ダミの演技が素晴らしくて、泣かずにはいられません。
この内なる情感・・・あどけない表情から奔放な魔性へと、
その切り替えが天才的ですね。

ミソは天真爛漫で冒険心に溢れて、ウラジオストック行きの船に乗り、
皿洗いやバーテンをしながらシベリア鉄道でバイカル湖まで
行く行動力。
旅の先々で絵を描き、ミソの絵は写真のようでフォトリアルな技法。
ハウンもそのフォトリアルな手法でミソを描く。
泣きべそをかいてるミソ(キム・ダミ)の絵は、強烈に迫ってくる。
中国版ではミソは小説家になっていて、
ハウンの人生を小説に書き上げるのですが・・・。

それをそばで見ていたハウンは、ミソに憧れて、
ミソの人生を追っかけのように、追っていく。
とんでもない時期(この時期って、ジヌに何の恨みがあって・・・)
(当て付けにしても酷い、ジヌの人間性を無視している)
私が思うにジヌの立場なら2人の奔放な女性に翻弄されて、
頭に来ますよね。

最悪な時期にウラジオストックに向かうと、
ミソの足跡を追っていくハウン。

恋人より大事な友情。
本来、産んで育てる女性にとって男性は、経済力以外では
無力って言えば無力・・・・だけど、そんなにコケにされて
ジヌは肩なしですよね。
ハウンのチョン・ソニも最初は無個性な大人しい少女だが、
成長するに従い真の強さが顔を出す。

堂々の女性映画。
この映画で描かれるハウンとミソの友情はある意味で特殊。
女性同士の友情は時として男女間の結びつきを超える。

そんなメッセージ性を感じますね。

琥珀糖