「幽霊と逢う為には」マンガ家、堀マモル berkeleyさんの映画レビュー(感想・評価)
幽霊と逢う為には
クリックして本文を読む
マンガ家、堀マモル
ゴーストを失った、抜け殻のような漫画家。しかし描かれた漫画の登場人物は、皆魅力的な表情をしている。
見知らぬ似ても似つかない、女性を含んだ3人の幽霊。ああ、彼はスランプに陥ったことを理由にして、これからは幽霊の口述筆記をして漫画を作るのだと。そのやり方が、漫画家掘マモルなのだと、呆れさせられる。
しかし、その後のキャンドルナイトのシーンで、明確に自分の過去を、作品として昇華する態度が明かされる。
想い人には、思い出と作品の中でしか会えない。その一貫性を保ちながら、登場人物に、漫画家の表情が重なっていく。
結局のところ、「話せなくても良いから、顔だけでも良いから、ここに見せに来て欲しい」という言葉に結実している。これは紛れもなく、表情の映画だからだ。
コメントする