ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディのレビュー・感想・評価
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丁寧で温かく美しい
3人の人間性と関係性がものすごく丁寧に緻密に描かれて、決して完璧なキャラクターたちではないのに見終わったら3人とも大好きになってる。
特にメインの先生と生徒にとって、この二週間を経て人間的に成長したのか?と言われると、そういうわけでもない気がするが、確実に人生史に残る重要な日々になっただったんだろうなと思う。それを垣間見させていただいた感じ。
不人気な教師、問題のある生徒、ただの使用人、という一面しか見られない普段の生活では、知り得ない部分を知り、新しい一面も決して良いものばかりではないが、奥行きが増していき、受け入れ合っていき……
そして最後………
ああうあああうしぇんしぇええい…(胎児化)
なんかもうなんか…なんかすごい良い映画見たわ…
古き良きアメリカ 生真面目な教師と問題生徒
スルーする気だったけど評判いいから観てみました(笑)
結末は、途中で予想ついたんだけど、ほぼ予想どおりだった(笑)
いい映画だったけど、あまり好みじゃない(笑)
一般的にはウケると思います。
音楽も良かったです。
文句っぽい事を書いたけど、もう1回観ようかな(笑)
しんみり泣けるいい映画
ドラマチックな要素もそんなになく、エネルギーを使わずにいい映像といい演技を観れるいい映画。
登場人物の言葉一つ一つにその人の孤独感が現れてて、しんみり泣けるのは俳優の演技が光ってるからだと思います。
またいつかみたいです。
孤独と連帯の中に見る教育の本質
古き良きレトロな映像とテンポ感、辛口のユーモアが交錯する近年のアメリカ映画の名作です。この作品は、観る者に深い感動を与えると同時に、教育の本質について考えさせられる魅力があります。
ニューイングランドにある高校で繰り広げられる物語は、諸事情によって残ることになった3人の孤独な人物たち、古代史の非常勤教師、退学経験のあるトラブルメーカーの生徒、そして学校の料理長が中心です。家族団らんの季節に孤独を抱える彼らが過ごす時間は、時にほろ苦く、愛しく、おかしく、そして感動的です。
境遇の異なる彼ら3人の物語は、人間の奥深さを感じさせます。それぞれが抱える孤独や悩みが、互いに影響を与え合うことで少しずつ解きほぐされ、観客にじんわりと染み入る優しい映画です。この作品は、「教育とは何か」を問うているかのように感じられます。
教育の場における不平等を描きつつ、教育環境に恵まれた人とそうでない人、それぞれが抱える影に光を当てる物語です。一人ひとりの人間力が、家庭と学校という分岐点からどのように影響を受けているかを掘り下げて描かれており、過去に向き合いながら未来へとポジティブに向かう姿が描かれています。
この映画を通じて、孤独な3人が互いに影響を与え合いながら成長する姿が、教育の本質を浮き彫りにしています。教育とは単に知識を教えることだけでなく、人間関係や感情の交流によって成り立つものであるというメッセージが強く伝わってきます。このノスタルジックな映画は、過去を見つめ直しながら、未来へと希望を持って進む力を与えてくれる作品です。
『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』は、孤独と連帯の中にある教育の本質を深く考えさせる作品です。それぞれのキャラクターが織り成す物語は、観る者に新たな視点を与え、心温まりました。
なぜ今、70年代の学園もの映画?
映画館には観客が沢山いました。アメリカ合衆国本国でも評価されているようなんですが、なぜなのか私はわかりませんでした。背景が現在でないことは生徒たちの外見や部屋の雰囲気や所持物でわかったしテレビ番組で明らかでした。70年代、それも前半。当時の社会政治背景が殆ど描かれていないこと、何故今、そういう映画を作るのか、それによりどんなメッセージを送りたいのか全くわかりませんでした。ノスタルジー?こういう先生がいた時代の学校ってよかったね?
その頃まだ大人でなかった自分でも、当時はベトナム戦争、大人世代と戦後ベビーブーマーの価値観がぶつかり合った時代、今やっと浸透してきた自然保護・エネルギー問題、LGBTQ、結婚のあり方への疑問などの考え方の芽が出てきた時代、若い人達等による異議申し立てがアメリカだけでなくフランスでもドイツでも日本でもイタリアでも同時多発的に起こった時代だったとざっくりとですが理解しています。
ポール、アンガス、メアリーのそれぞれの家族、親、個人の問題もクリスマス休暇を通じて気持ちが通じ合い成長するという物語そのものには文句ありません。
誰もいないクリスマス休暇中の寄宿制私立男子校を舞台にし学校に残ったいわば隔離された3名を巡るお話。その舞台設定は外の世界や現実社会の諸問題を排除、といって悪ければきれいに漂白するにはうってつけだったと思います。
この暑い時期にクリスマスの讃美歌で始まる映画を公開するのはいろんな事情があったのかとも思いましたが、映画祭でも8月に上演、合衆国公開も10月末のようでした。気候が世界的に変動しているからなんでしょうか?昔から世の中変わってないんだよ。富める親の子どもは学校でも優遇され勉強をしなくても卒業できていい大学に進学し親のコネでさらに富を増やす、そういう仕組は昔から続いているんだよ、その証拠が現在の有り得ない程の富の格差だよ。わかった?受け入れましょ!と言いたかったんでしょうか?
新人には目を輝かせます。アンガス役のドミニク・セッサは今後が楽しみです。
おまけ
ベトナム戦争の時代だからこそ、せめて学校生活では自由に平等に、そして学問、特に歴史の大切さをポールが訴えるようなシーンありましたか?もしそうだったらごめんなさい。寝落ちしていた可能性高く記憶にありません。
居残りsavage
寄宿学校のクリスマスの物語と言えば、エーリヒ・ケストナーの「飛ぶ教室」を思い出さざるを得ない。あちらはドイツのギムナジウムの話だが、再読するたびに毎回号泣してしまう。主人公のマルティン君は本当に健気で良い子で、一方この映画のアンガス君はかなりの荒くれ者、社会規範に従う気はさらさらない(のちにその家庭的な背景が明らかになってくるのだが)。なので、その行動にはついていけないところも多々あるが、それでもラストはちょっぴり泣いた。
ポール・ジアマッティの斜視はどうしたんだろう?「教場」の木村拓哉の義眼みたいにコンタクトレンズを使用したのだろうか。
24-069
1970年のクリスマス休暇が舞台。
寄宿校に残された生徒と先生、学食のチーフが共に時間を過ごすことで心に隠れていた弱さや苦悩、秘密を分かち合う。
大人も子供も誰しも周りに生かされて支え合っているぎこちなくても次第に心と心は通い合う。
終盤に向かってそれぞれの話し方や相手を見る目が敵対的なものから信頼のようなものに変わっていく。
ノスタルジックで良い映画でした😊
「評判通りのいい映画なのだろう」と観に行ったら、確かにいい映画だっ...
「評判通りのいい映画なのだろう」と観に行ったら、確かにいい映画だったが 話の展開が予測出来ない程あちこちに行く期待以上の作品だった。
あまり調べずに鑑賞するのが良いだろうと思う。
映画の作りが70年代のアメリカっぽくて、ユニバーサルのオープニングが懐かしい。
脚本のデビッド・ヘミングソンはテレビドラマの脚本ばかりで本格的な長編映画の脚本は始めてみたいだ。
生きづらそうな先生
ハナム先生、偏屈で融通が利かないから友達ゼロ、家族さえいません。そんな先生が休暇中の学生寮監督を務めるところから物語はスタートします。お留守番メンバーは他にクリスマス休暇に家族の元に帰れない成績優秀なアンガス、息子を戦争で亡くした学食で働くメアリー。
この3人がそれぞれ持ってる淋しさは、お互い理解できるわけないんだけど、なんとなく噛み合っていくのが静かな演技でも分かります。
ハナム先生はクソ真面目で、先生からも生徒からも嫌われてるんだけど、ちゃんとそうなるルーツがあったんですね。でも理不尽な事も少しは、スルーできる能力がないと人生ってうまく立ち回れない。まだ若いアンガスは彼から、そんなことも学んだかな?ラストは勝手にそう思ってしまいました。
実は先生、あの後ちゃっかり作家デビューして印税生活してたら…なんて楽しい想像もしちゃいました。
そう、3人とも幸せになって!って応援したくなる映画でした。
じわじわくる
最初はブレックファーストクラブみたいな話なのかなと思った
そしたらクリスマス休暇に帰れない少年の話
それじゃ飛ぶ教室じゃないかと思ったらそれも違った
大人も含めた何か欠落した人たちのしっとりとした
話だった
セリフひとつひとつはごく普通
舞台は70年代
ごく普通の会話の中には大切なメッセージがあった
役者の演技も秀逸
しみじみといい映画
優しい「嘘」。
クリスマス休暇をひとりで過ごさざる得なかった孤独な3人。はじめは歪みあっていた関係だったが、休暇中のいろいろな出来事を通じて、また、それぞれの過去を知ることで、人間として理解しあうという普遍的なストーリーです。
アンガス役の生徒がはじめての演技とは思えないほど存在感がありました。あと可能ならば、3人の絡みはもっとあってもいいかな、と。
この猛暑の中でクリスマス映画をみたのはなかなか新鮮でしたが、最後の優しい「嘘」にじわっときました。
寂しん坊の吹き溜まり。
タイトルバックから何から何まで70年代風に作られてて発掘作品的に見えたが2024年作。話が良ければ妙なアングルもレンズも必要ないと今更ながらに考えさせられた。
役者達ももちろん素晴らしく、いう事ない。年齢や人種を超えた人間の繋がりが吹き溜まり的孤立した状況で醸造されていく。そこにいた人にしかわからない結束、深い繋がりが味わい深いのだ。
ドミニクセッサはロケ地(出身校)でスカウトされオーディション受けてて本作がデビュー作らしい。
凄い偶然と強運、先が楽しみ。
脚本と役者がすごい。
ペイン監督作なので観に行きました。
役者上手い人ばっかだなぁと感心してたら、途中で「これ編集につぐ編集の嵐でストーリーを組み立ててる…切り貼りしまくってる…」ということに気づく箇所がいくつかあった。
脚本家いるのに、相当力技な内容。ちょっとでも間延びしたら、ガツン!とハンドル切られてしまうような…凄まじい。
思わず「ゴタールかよ!」とツッコミましたよ(笑)
相変わらずだ。久々にペイン節を堪能♡
毒親で気の毒
1970年12月、マサチューセッツ州の全寮制の寄宿学校で、生真面目で嫌われ者の教師・ポールは、クリスマス休暇に家に帰れない学生たちの監督役を務めることになった。5人居たのだが、4人は親の了解を得てヘリで友達の所に行ったが、アンガスは親が電話に出ず寄宿舎に残ることになった。食堂のマネージャーで息子をベトナム戦争で亡くしたメアリー、ポール、アンガスの3人が、クリスマス休暇を家族のように過ごす、という話。
堅物だった教師のポールが少し柔軟になっていくところが見所なのかも。
アンガスの母親、ちょっと酷いんじゃない、って思ったが、良い親だったらアンガスは寄宿舎に残ってなくて、ポールも残らず、メアリーだけになるから、毒親で良かったのかも。
病気で体臭がキツくそれを気にしてるポールも気の毒だと思ったが、アンガスの影響で堅物度合いが低くなった感じがするし、メアリーも気の毒だったが、最後は良かった。
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