ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディのレビュー・感想・評価
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人生のヒントは意外なところから
アレクサンダー・ペイン監督が名優ポール・ジアマッティを
主演に迎えて描いた心暖まるストーリー。
マサチューセッツ州にある全寮制の寄宿学校で
ある事情からクリスマスを共に過ごすこととなった
生真面目で皮肉屋で学生や同僚からも嫌われている教師ポール、
母親の再婚によって他者からの愛情を受け入れられない青年アンガス、
ベトナム戦争で一人息子を失い、悲しみに暮れる食堂の給仕長メアリーの3人。
プロローグから逸脱することなく進行していく序盤から
クリスマスを分岐点として展開される心理描写の転換がシームレスに描かれ、
ポール、アンガス、メアリーそれぞれの魅力がじわじわと足の先から染み込んでいく。
他者との関わりによって人生が好転していくという
ありふれたストーリーではなく、生まれ、時代、とりまく環境など
すべてが異なった3人の人間が交わることで生み出された唯一無二の時間が
確かに本作品の中に存在していた。
利他的とはもしかすると最大の利己的な行為なのかも…。
シンプルに楽しく泣ける素晴らしい作品でした。
不器用に支え合う人たちを描いた素晴らしい映画でした。
ハル・アシュビー監督の映画が好きな方にぜひ見てほしいです!いつもどこにいてもベトナム戦争の影があった時代に、いやみな教師とちょっと不良な青年、息子を亡くした寮母が年末の何日かを一緒に過ごす物語です。
クリスマスのにぎやかな雰囲気を祝いきれない3人はぎこちなく、でもとても正直で愛おしいです。
お互いの悲しみや生きづらさは理解しきれないけれど、不器用に支え合う様がハル・アシュビー監督の映画のような優しさで、大好きな映画でした。
キャット・スティーヴンス(ユスフ・イスラム)の曲の使われ方も『ハロルドとモード』が思い出されてグッときました。
教師のポールは徹底した偏屈おじさんっぷりですが、最後の決断は本当にかっこよかったです。
きっとこういう形で戦争に反対し、次世代を助けた人がたくさんいるのだろうなと気付かされました。
ポールがあの後もずっと、偏屈で元気でいられますように。
そして、この映画がたくさんの人に見てもらえますように!
こういうの、ちょっと感動したいんですけどね…
第96回アカデミー賞では作品賞、脚本賞、主演男優賞、助演女優賞、編集賞の5部門にノミネートされた作品、学園ものでコメディ?ハイハイ、大好物ですよ!IMDbでも星8.0/10、アカデミー賞に複数ノミネートなんて、めっちゃ期待するじゃないですか。
見終わった感想は「うーん」…てな感じなので、特に感動することなく最後は後味良くない感じだったので、なんで作品賞?って感じです。絶対ゴジラ・マイナス1の方がレベル高い…。
「ホールドオーバー」って残留者とか居残り組的な意味で、クリスマス休暇に実家に帰らなかった先生と生徒、寮母さんが寂しいクリスマスを過ごす…というストーリーです。
カナダで過ごす2回のクリスマスとも、昔のホストファミリーに招待され、ご馳走をいただきました。お正月はあっさり週明け月曜から仕事、みたいな感じですがw、クリスマス当日はほとんどのお店が閉まり、もちろん何のイベントもなく、ほとんどの人は働かず家族と過ごすのが定番です。
寄宿学校で過ごす生徒たちはクリスマス休暇が何より楽しみでしょうが、一人だけ帰れない男の子が。彼と一緒に先生が色々連れて歩く珍道中?的な、新しいバディものです。
個人的には少年成長物語が好きなので、意地悪なクラスメイトとか、泣き虫韓国人の子がカッコよくなるのを期待しましたが、ストーリーの中心はただ一人帰れなかった男の子と先生と寮母さんのみ。ちょいちょい観客から笑いはあるものの、終始…あー、こういう感じかー😩と切なく思いながら観てました。
私も2年近く日本に帰れてないので、切なさと恋しさしか共感できず、どんなに先生が優しくても家族に会いたいよねー…という感想です。
アカデミー賞ノミネートは…、かなり過大評価な気がしましたが。
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