「ジアマッティの斜視って演技?」ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ ジョンスペさんの映画レビュー(感想・評価)
ジアマッティの斜視って演技?
「多くの人にとって人生は鶏小屋のはしごだ、クソまみれで短い」とか、「セックスは99%の摩擦と1%の好意だ」とか、「人間の形をした陰茎癌」とか、名言(笑)の詰まった作品。それぞれに孤独を抱えた嫌われ者、厄介者、社会の低位にある者。人には触れられたくない秘密や言いたくない過去が明かされる展開を通じて、世間から取り残された空間で反発と融和を重ねながら、信頼に足る関係性を築いていくさまがじんわり沁みる。
1970年目前のクリスマス期間の物語を70年代テイストで描いていて、ベトナム戦争や当時の人種差別を背景とした時代の空気感はある程度の知識を前提に想像できるけれど、アレクサンダー・ペイン監督の作品は米国の土地勘もけっこう必要とされる。ニューイングランドとかボストンとかの位置もちゃんとわかってない自分自身がやや残念…。
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