劇場公開日 2024年6月21日

「心寄せ合う家族像…まだまだ未来はある!」ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ ねもちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0心寄せ合う家族像…まだまだ未来はある!

2024年7月3日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

幸せ

誰もが帰省の喜びに浮き足立つクリスマス休暇

校長をはじめ同僚や生徒からも嫌われてる頑固者の非常勤講師ハナム
カリブ海でのバカンスにテンション上がりまくりだったのに母親の一方的な都合でキャンセルされた生徒アンガス
愛息子を戦争で亡くした料理長メアリー
それぞれの事情でボストンの全寮制男子校バートンに居残りになった年齢人種階級も違う3人の物語

派手さはないがいちいち心に沁み刺さる台詞がじんわり胸に響くのであります
シビアでチクリと世情を風刺している辛めのユーモアにアレクサンダー・ペイン監督の深隠い人間観察力の鋭さを感じました

3人で出掛けた学校関係者のクリスマスパーティ
いつも冷静で凛としているメアリーが取り乱し号泣してしまう
幸せに浸る参加者達の中で一気に哀しみが込み上げてしまったのかと見ている私まで胸が締め付けられる思いでした…

3人でテーブルを囲んだ際メアリーの手料理に
アンガスが感謝を述べる…とても純粋で愛らしい少年のままのシーンが一等のお気に入りです!

70年代の音楽やビンテージっぽい映像は抜群に冴えていましたしオスカー助演女優賞を獲得したダヴィン・ジョイ・ランドルフをはじめ俳優達の演技力アンサンブルの素晴らしさに目が離せませんでしたね

人生は辛い事もあれどそこそこ悪くもないかなぁ
映画の深さと力を得られ世代を超えて楽しめる
この作品をぜひ!皆さんのホリディにご鑑賞下さい⭐️

ファミリー・ツリーやサイド・ウェイ同様
定期的に観たくなる作品になりそうです!

ねもちゃん
かばこさんのコメント
2024年7月3日

ねもちゃんさん、共感とコメントありがとうございます。
人生の苦さはそのままで、ちょっとずつ癒やし合って生きていくことはできる感じでしたよね。こういう映画好きです。

かばこ