「クリスマスシーズンにもう一度観たい一本」ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ まあささんの映画レビュー(感想・評価)
クリスマスシーズンにもう一度観たい一本
第96回アカデミー賞では作品賞、脚本賞、主演男優賞、助演女優賞、編集賞の5部門にノミネートされ、ダバイン・ジョイ・ランドルフが助演女優賞を受賞した評価の高い一本。公開したら観に行こうと楽しみにしていたが、県内での上映館が2館のみということで、車で片道30分掛かる映画館のレイトショーで鑑賞。客層は映画好きそうな人がパラパラということで、良い映画なのに少し勿体ないなと思いました。
ストーリーは王道で最初は反発しあう人達が助け、助けられという経験をするうちに心を通わせていくというもの。王道であるためストーリに入りやすく、最初は嫌な人に見えていた登場人物に徐々に共感し、どんどん好きになっていく。脚本も素晴らしいんでしょうね。
クリスマスシーズン独特の寂寥感がストーリーの背景にあるため、シーズンにもう一度じっくりと観たい。ウィットに富む会話が主体であるため、一語一語じっくりと噛みしめながらシーズンに観るとさらに味わい深い作品なんだと思う。
私だけかもしれませんが、居残り高校生アンガスの雰囲気やしぐさが、最近先輩に噛みついている芸人と被ってしまい、あの人もいろいろあるのかもなぁと勝手に思ってしまいました(笑)
映画の余韻としては、苦みのある清涼感といいますか複雑な後味でした。人生は時に不条理で、不合理でままならぬものだという諦めの反面、みんないろいろあるんだから自分も日々できることを頑張らなきゃなと少し前向きな気持ちで映画館を後にしました。鑑賞者の人生経験によって後味は少し変わってくるかもしれません。(映画ってそんなものですけど)
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