劇場公開日 2024年6月21日

「他の誰でもない、"私たちだけの話"」ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5他の誰でもない、"私たちだけの話"

2024年6月21日
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〈アントルヌー〉まずは言葉だ。さらば冬のセント・オブ・ボストン、そしてグッド・アンガス・タリー。地続きに心があって深い。最初から最後までどの瞬間も愛すべき、丁寧に紡がれたセラピー効果のありそうで、大切な一本。不器用な登場人物たちをあったかく優しく、まるで魔法みたいだった。本当に、70年代当時に製作されたような雰囲気・世界観。作品全編を随所で効果的に彩る素晴らしいサントラ選曲、あ~好きだったな。ワッと劇場が沸くような爆笑はあまりないかもしれないけど素晴らしく魅力的なドラメディで、映画史に新たに刻まれるホリデイ映画の傑作誕生。
何層にもなっていて、初めは好感を抱くようなタイプの人物じゃなくても見終わる頃には好きになってしまう映画を見る意味、映画を撮りたい理由。脚本フェチ(オタク)な自分には特に刺さる。セリフ主体の映画ではあるけどそれだけじゃない演出のすごさで、ちょっぴりホロ苦いカミングオブエイジ青春成長映画。よくできた会話劇と構成にメイン3人のアンサンブルキャスト、アレクサンダー・ペイン✕最高すぎるポール・ジアマッティ=『サイドウェイ』コンビが時を超えてまたも最高な作品を生み出してくれたことが嬉しい、歓迎されるべき名匠の帰還。待ちに待った映画ファンも多いはず。
"歴史は繰り返す"堅物と口悪?人類は過去から多くを学べるかもしれないけど、親とは違う自分自身の人生だ。嘘はつかないバートン男子。校長先生がお呼びです。トイレへ。舞台はベトナム戦争真っ只中の1970年、金持ち白人の甘ったれたクソガキ達相手に説く、どれだけ恵まれているか!斜視で臭くて多重苦。ケガやボストン…主人公2人の心理的距離が次第に近づいては、信頼関係ができていく様子もすごくよかった。今年の冬は、茶色コーデュロイとジムビーム(あとビールのシャンパンなミラー?)を買おう。チーズバーガーも食べたいね。あとクンツ役ザック・エフロン似の目元だった。

◯◯尿症、多汗症、"陰茎癌"

勝手に関連作品『さらば冬のかもめ』『セント・オブ・ウーマン』『グッド・ウィル・ハンティング』

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とぽとぽ