「健気なコットに泣かされました」コット、はじまりの夏 るなさんの映画レビュー(感想・評価)
健気なコットに泣かされました
物語は、大家族の中で孤独を感じていたコットが、夏休みを親戚のキンセラ夫婦のもとで過ごすことで、初めて深い愛情に触れ、自己を解放し成長していく姿を描く。寡黙な少女が徐々に心を開き、生きる喜びを見出す過程が丁寧に描かれている。
撮影監督のケイト・マッカラの貢献もあり、構図と光が精妙にコントロールされた映像が印象的で、アイルランドの美しい風景と相まって詩情豊かな世界を創り上げていた。
劇中コットが「走る」シーンが3回あるがその都度見せ方が異なることで感情の変化が画面から伝わって来る演出は秀逸。
そしてラストシーンのコットの台詞「ダディ」と2回、、、。素晴らしい。見事としか形容しようがない。監督に脱帽。
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