「居場所探し」本を綴る ぱおうさんの映画レビュー(感想・評価)
居場所探し
ロケ地の縁で、那須塩原では先行上映されていましたので、劇場鑑賞。
チラシに「本の居場所、自分の居場所」というコピーがありますが、これは秀逸。まさに、そういう内容です。
自作小説で人を傷つけたことを悔やむ文筆家が、那須、京都、高松と、地域に根差した書店を巡り、市井の人々との出会いを通して、自分の「居場所」を再発見していきます。
各地の情景や、庶民の等身大の悲喜こもごもが、共感を持って静かに心に響く良作でした。
全国公開は2024年秋とのことですが、今日は上映終了後に監督さんと脚本家さんのトークまで聞けて大満足。
この監督さんは、以前ぴあ映画生活で交流のあった方のお勧めでDVDを購入した「月とキャベツ」を撮った方だということは、帰宅後に知りました。
あの作品も好みだったので、それなら一言声を掛けても良かったと、予備知識不足を後悔しています。
トークによれば、元々は本屋を題材にしたドキュメンタリーから企画が生まれたようです。街の個性的な本屋さんの実話が登場するのも一興で、ロケ地を訪れたくなる味わいもあります。静か目の映像も演技もしっとり心に沁みて癒され、前向きな気持ちになれます。
こういう真面目な作品が、来年、全国でヒットすれば嬉しいです。
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