「タイトルなし(ネタバレ)」型破りな教室 りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
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メキシコの学力全国最低レベルの小学校に赴任したセルヒオ(エウヘニオ・デルベス)。
校長からの指示は、学力テストでの成績アップ。
それには、とにかく授業を受けさせろ、というもの。
だが、セルヒオは、生徒たちの「疑問」を引き出し、「自問」から「答え」を引き出そうというもの。
さらに、その「答え」は「答え」ではないかもしれない、と再び問うことも教える・・・
といったところからはじまる物語。
2本立ててで先に観た『小学校 それは小さな社会』の教育方法とは対照的。
生徒の中から、天文学に目覚める者、哲学に目覚める者、もっと単純に物事を知り学びたいと思う者が出てくる。
最後に挙げた、物事を知り学びたい者は、生徒全員だった。
それまでは、あまりの貧困ゆえに教育を受けることに価値を見出せなかったのだ。
セルヒオの指導方法で全員が幸せになったかというと、そうはいかなかった者もいる。
人生の苦くつらい部分も併せて描いている。
学力全国最低レベルからトップへ、という美談だけでないあたりが、本作を輝かせていると思う。
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