「傑作」型破りな教室 Liskyさんの映画レビュー(感想・評価)
傑作
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大感動作でした。子どもたちの学びたいという気持ちを何より重視する事ができれば子どもたちの本来持つ可能性を引き出すことができる、と。教育を受けたことがある人、教育をする人、とにかくすべての人に見てほしい傑作です。「コーダ」でも教師役が素晴らしかった主演俳優がこちらでも(タイプはまったく違いますが)素晴らしい教師を演じています。
一点、思ったことです。教室の中で哲学に興味をもった少女が、家庭の都合で子守をせざるをえなくなります。この少女には少なくとも作中では救いはありません。しかし、この少女を描くことは製作者のメッセージを伝える点で大変重要だったのだろうと思います。
つまり、作品の中では素晴らしい教育の機会を得た子どもたちが描かれますが、実際にはこの哲学を志した少女のように、学びたいと思いながら家庭の事情で学べずにいる子どもがたくさんいる、ということです。「なんで親は自分で子育てできないのに子どもを作るのか」と親を責めることは簡単です。しかし親は親で働かなければ、子どもという稼ぎ手をつくらなければいけないという事情もあるでしょう。その課題こを、国がしっかり解決すべきことです。それを作り手は訴えたかったのだろうと思います。
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