「もうひと盛り上りほしい」梟 フクロウ キレンジャーさんの映画レビュー(感想・評価)
もうひと盛り上りほしい
ホラーかと思ってたら時代劇サスペンス。
「見えない」という身体的なハンディキャップと、「見ない」という後ろ向きな態度が、具体的な現象かつメタファーとして並べられているのも上手いし、「(かろうじて)見える」にも条件があることが、タイムリミットの機能も果たすという、観ていて感心してしまう設定。
エンタメとしてすごく良くできているし、面白い。
ただ、冒頭で召し抱えられてからのコメディシーンがものすごく古臭くて雑なのと、宮廷の屋外シーンが「これは城壁や門の内側なのか、外側なのか」「この人は門から入って来たのか出てきたのか」がすごく分かりにくて、前半がモタモタして感じたのが、ノリ難さに繋がった感じ。
後半ももうひと盛り上りあるかと期待してしまったが、比較的おとなしくラストシーンに向かい、そのラストもあまりカタルシスは感じなかった。
そもそも「闇」と言われても、光って「0」か「100」かってものでもないし、その辺り含めてかなり強引に引っ張っていく印象も強くて、「お話」は面白いけど「話運び」はもう少しキレイに納得させて欲しかったかな。
「薬屋のひとりごと」なんかも流行ってるし、もっと注目されても良いとは思うけど。
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uzさんのコメント
2024年2月14日
光が「0」の状態でクッキリ見えるワケでもないでしょうし、そのへん曖昧ですよね。
気にしちゃダメなんでしょうけど。
話運びも、色々やりすぎてメリハリが薄くなってしまった印象でした。