FEAST 狂宴のレビュー・感想・評価
全10件を表示
別バージョンのエンディングも見たい
原題のApagはタガログ語で「食卓」を意味する「Hapag Kainan」という言葉の略語だそうで、英題のFeastは「宴」や「ごちそう」のこと。ラストまで観て、邦題に「狂」の字が入っているのはミスリードではないかと思った。
だが調べてみると、本作には別バージョンのエンディングがあるようだ。ブリランテ・メンドーサ監督はもともと香港国際映画祭協会から製作資金を援助されていた関係で、「セックスも暴力も政治もない映画」との条件で完成させたという。香港など国外の映画祭に出品したのち、今度はフィリピン国内の映画祭に出品する条件として内容の変更を迫られ、主演のココ・マルティンの提案も受けてまったく別の印象を与えるエンディングにして出品したのだとか(もともと別バージョンのシーンも撮影していたのか、変更を決めてから急きょ追加撮影したのかまではわからなかった)。
ネタバレを避けるため具体的には書かないが、最後まで観ると別エンディングがどんなものかは容易に想像がつく。邦題はそちらへの含みも込めたのだろうか。
貧富の差がある2つの家族が同じ家に暮らすという点で「パラサイト 半地下の家族」を想起させもするが、過激なあちらに比べると本作はずいぶんと穏やかに進む。キリスト教の贖罪や赦しがテーマになっていることも一因だろう。
メンドーサ監督の「ローサは密告された」は強く印象に残っている傑作で、当サイトの新作評論も書かせてもらった。2作を比べると、先述の理由もあって刺激は少ないのだけれど、家族のあり方や罪のつぐない方をじっくり考える契機にはなるだろうか。
杜撰なの?入念な計算?
ピントがあっていない。
ズッコケた(笑)
異文化を垣間見るにはとても良い
潮が満ちるように迫ってきて、ある瞬間その心情が繋がる
金持ちは正義
高級レストランを経営する交通事故加害者が、被害者遺族を雇入れる話。
市場の帰路社長の息子が交通事故を起こし、同乗していた父親が運転を代わって逃走して巻き起こっていくストーリー。
フィリピンの法律や警察のことは全然知らないけれど、被害届け出さないとーとか示談がーとか、やるべきことも順番も違和感バリバリ。
身代わりで父親が捕まったことはとりあえず置いといてw
被害者の嫁を雇入れるのも違和感バリバリなもののそれはまだ良しとしても、その後の関係が???国民性の違いですかね?
金婚式にしても機微をみせるメインがラファエルとママ?だったりアデリーヌとの件は何がみせたい?だったりニータが面会に行くのも感覚がズレてるし、そのお祝いの席の準備するのがニータですか?
反省し謝罪し懺悔すれば、全ては赦されるの極みなんだと思うけれど、毒でも盛ってブラックコメディにでもしてくれないと締まりませんとか思うのは、自分の器が小さいからですかね…。
豪勢な料理は見もの
ひき逃げ事故で夫を亡くした女性が、加害者の家族が経営するレストランで働きはじめて…と書くと、これからキナ臭い事が起こる予見を感じそうだが、実にこれが何とも言いようのない着地で終わってしまう。
監督の事は全く知らなく、過去作では政治、セックス、暴力を絡めた内容が多いらしい。でも今回それらを封印したのはコロナパンデミックの影響が大きかったとの事。その考えは分からなくもないし、倫理観の違いと言ってしまえばそれまでだけど、端的につまらない。
目を惹かれたのは、豪勢な料理の数々。観ているだけで食欲を掻き立てるそれらを、これが最後の晩餐かと思わせるかの如く食する加害者家族達…久々にどう評していいのか、どういう感想を抱けばいいのか困惑。買い付けた配給会社さんの気概は天晴だけど、宣伝大変そう…
全10件を表示