「安倍晴明って口が上手いね」陰陽師0 雨雲模様さんの映画レビュー(感想・評価)
安倍晴明って口が上手いね
若かりし頃の安倍晴明を山﨑賢人が演じている。ってか邦画における山﨑賢人の主演率高くね?!
呪術、衝突。
フライヤーにはそう謳われているが、正しくは呪術というより騙し合いが正解かもしれない。
陰陽師ってそんなうまく説明は出来ないけど、要は暦・天文学・占星術等における知識が求められるのが陰陽師で学者のほうがイメージとしては近いかもしれない。博識があると認められれば認められるほど官僚として出世する事ができる時代において安倍晴明は類稀な才能を発揮し狐の子と称された。
本編では呪術のシーンにおいてCGを駆使してより人間の潜在意識に入り込めるように作られているのが印象的だったが、では呪術って魔法なのかという声も上がっているが、呪術と魔法は違う。
ちょっとネタバレするが呪術の授業の際に呪いかけることを呪(しゅ)をかけると話していたがこれが答えなわけで、蛙を殺したと見せかけての実は逃がしていて死んでいると見えたのは、殺したと思わせるための錯覚だったというように、口が達者じゃないとそこまで人は騙せない。
ありもしないことを糸も簡単に人の潜在意識に入り込み騙せてしまう。序盤の鼠のシーンも圧巻だったが、魔法との決定的な違いは視覚化するのが思い込みによるものか現実世界なのかだろうか。
だから、安倍晴明って相当口が上手いんだなあという印象。人を惑わせ、錯乱させる事においては天才なスキルを発揮した。霊感があり、鬼とも対峙した逸話がある云々の審議は別にして相当頭の回転がはやいから色々な場面で活躍出来たのかもしれない。
大人になってからは御参りには行けてないが映画を観て改めて晴明神社に御参りしたくなった。