「【ネタバレあり】良い点もイマイチの点も」陰陽師0 Jackさんの映画レビュー(感想・評価)
【ネタバレあり】良い点もイマイチの点も
公開初回を観てきました。
かつて野村萬斎さんが演じた映画「陰陽師」は正に安倍晴明イメージそのものであり、
「闇が闇として存在した」平安時代を見事に映像化した作品でした。
それが令和時代ではどう描かれるのか興味があり鑑賞してきました。
野村陰陽師と比較するのは酷だし野暮でしょうが、その前提でレビューを書きます。
【良かった点】
・まず予告編を観た時は「呪術=魔法」に見える派手な演出CGが目につき、
「陰陽師はフリーレンや転スラじゃないぞ?」と眉をしかめました。
が結論を言うとこれは杞憂でした。
魔法に見えたのはあくまで「精神世界」での出来事であり、
人の精神に影響を与える「呪」の延長という描かれ方であったのでホッとしました。
・ある意味、野村陰陽師よりも呪というものからかけ離れず、
超能力バトルではなくあくまで呪による対決であったのは好感を持てました。
・野村陰陽師でも描かれる蛙のエピソードが山崎陰陽師でもきちんと描かれ、
リスペクトを感じ、良かったです。
・博雅のキャスト、正直最初は違うなと思っていましたが、観ているうちに
博雅に見えてきました。悪くなかったです。
・下手なハッピーエンドではなく、悲哀もきちんと描いていたのは良かったです。
・最初が現代語ではなく古代日本語?だったのは良い演出でした。
・所々文字や図で情報を補うのも良かったです。
【イマイチな点】
・画面が明るすぎると思いました。
野村陰陽師は暗闇の中に何かいるのではないか?と想像を掻き立てられる、
絶妙なライティングなのです。
「闇が闇として存在した」平安にしては明るすぎるなと思いました。
・CG使いすぎではないでしょうか?超能力バトルではないのですが、
GCが派手なためかどうしても超能力バトルに見えてしまい、
そこが少々萎えてしまいました。
・何と言うか平安というより若干中華が混ざっていたような衣装やセットで
そこが違和感を感じました。薬屋のひとりごとを平安朝にしたというか。
・犯行動機や黒幕が微妙でした。
言ってみれば晴明への嫉妬が原因であの事件を起こしたわけですよね。
もっと平安京をゆるがすような巨大な陰謀を期待していたので肩透かし。
黒幕の男もそこまで大して存在感がなかったので、何だコイツかよって感じ。
・山崎君はシュッとした若い晴明で野村さんとは違う魅力がありましたが、
やはりキングダムの信のようなキャラの方が似合うと思いましたw
総論としてコンセプトや演技は悪くはないが、演出がイマイチかなと。
ただまあ、野村陰陽師ファンでもそれなりに楽しめました。
「共感した」との❤️を見て、伺わせていただきました!ありがとうございます。
読ませていただき、さらに自分の中の理解が深まりました。映画の最中は、「違うなぁ、、、」と、入り込めなかったので汗。
ありがとうございます。
確かに、もう少し暗くしたら、山﨑賢人さんのままでも、新しい魅力がでてきたかも⁉️とふと思いました。表現したかった晴明とは違うかもしれないし、多分続編で出したいのかな,とも思いますが。