「生と死の最前線、人間の繋がりの最前線」すべて、至るところにある redirさんの映画レビュー(感想・評価)
生と死の最前線、人間の繋がりの最前線
リムカーワイ監督独特の、世界観。
戦争、内戦、家族さえも分断される理不尽な争いを体験した国々。なにを記念し記録し記憶し、させようとするのかわからない旧ソ連衛星共産国のスポメニックの冷たい石さえ、リムカーワイには暖かいふわっとした子どもの手のように見えたりする。
バルカン3部作の前2作はみていないから余計に、映画の中の映画監督の中の監督、と入れ子になった本作品は、時間と空間を自由にする。
生と死に常に寄り添われ意識して生きてきた、生きていく人たち。壊れた街壊れた関係の間で、残った場所残った人たちは、飲み歌い笑い子どもを育て旅人を迎える。
そこは生と死の最前線であり、生と死のバックヤード。リムカーワイ監督が連れて行ってくれるところ。
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