「観た後放心状態になる映画でした」あんのこと ここちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
観た後放心状態になる映画でした
Amazonプライムで観ました。
この映画は実際の事件で
2020年6月に朝日新聞で報じられた1人の女性の新聞記事を元に作られた映画らしいです。
記事によれば、幼い頃から母親に暴力を振るわれた。小学3年生で不登校になり、11、12歳の頃には売春を強いられた。
14歳のとき、ホテルで暴力団関係者から勧められて覚醒剤を使い、抜け出せなくなった。そして逮捕。
夢であった介護福祉士になることができ、
夜間中学で学ぶはずだったが、コロナ禍で前途を阻まれ、母親に飼い猫を殺され2020年春に自死してしまったそうです。
監督は、コロナ渦の中、二人の友人を亡くした現実に、親しい人が精神的にも肉体的にも追い込まれるような状態に気づくことができなかったことにショックを受け、モデルになった25歳の女性が感じたことを知ることによって少しでも友人二人の気持ちに近づけるかもしれないと思ったそうです。
監督と脚本は、映画『SR サイタマノラッパー』や『ビジランテ』など、現代社会に蔓延る問題にスポットライトを当ててきた入江悠が担当
杏を救済しようとする刑事は、
『はるヲうるひと』や『さがす』に出演する佐藤二朗
ジャーナリストは、『窓辺にて』や『正欲』などで主演を務めた稲垣吾郎が演じる。
主演を務めるのは、『PLAN75』
2024年のTBSドラマ「不適切にもほどがある!」の出演の河合優実
感想↓
とても苦しい。心が痛い。
でも、見て欲しい。・・ひとりでも多くの人に知って欲しい。
旦那は途中でしんどくなって観るのを辞めてしまいました。
重苦しく気分が沈むので、
落ち込める時間のある時にじっくり観るのがおすすめです。
見ず知らずの子どもを愛情深く育てる杏の姿に心打たれました。
一時的ながらも「誰かのために生きる」ことができました。
杏にとって逃れられない現実から
少しでも目を逸らせることが出来た瞬間だったのかもしれません。
子どもを育てることで芽生えた責任感や愛情は、杏に自分の存在意義を再確認させました。
それは今まで、杏が母に認められず、否定され続けてきた杏自身の価値を少しでも感じ取る機会になったと思います。
杏はもともと責任感の強い努力家だった。産まれた環境が違えば生きていてくれたのに辛いです。