「友のために命を捧げるほど偉大な愛はない‼️」雪山の絆 活動写真愛好家さんの映画レビュー(感想・評価)
友のために命を捧げるほど偉大な愛はない‼️
1972年にラグビー選手団を乗せたチャーター機がアンデス山脈に墜落した実話を映画化した作品‼️「永遠のこどもたち」「インポッシブル」「怪物はささやく」のJ・A・パヨナ監督がパニック描写や人物描写において本領発揮、見事に恐竜映画の続編の汚名返上に成功しています‼️乗客同士の絆、吹雪や雪崩などのパニック描写、飢えと寒さで極限まで追い詰められた心理状態、人肉を食うかで葛藤させられる人間性など、実に見ごたえのある内容‼️終盤、チリに向けて出発していたナンドとロベルトが地元の羊飼いに発見され、ラジオでも大々的に報道されて、感動のクライマックスへと突っ走る‼️生きてることの素晴らしさ、家族との再会、帰還した者たちのその後も続く絆など、エモーショナルに締めくくられるわけですが、私は終盤に向かうにつれてチョットだけシラけてしまいました‼️雪山で遭難中の描写や展開は素晴らしいと思うのですが、待ってる家族の心配する姿などが描写されないので、イマイチ再会シーンが胸に迫らない‼️加えて原作に沿った展開だとは思うのですが、人肉のおかげで帰還した登場人物たちはその後どういう人生を送ったのか⁉️罪悪感は残らなかったのか⁉️世間からの追求はなかったのか⁉️果たして本当に無事に帰って来れた、生きてるって素晴らしいというだけで終わって良いものか⁉️実話と言いながらも脚色されているような印象があります‼️まぁ、ないと思いますが、登場人物たちのその後が、どんな媒体でもいいので描かれることがあったら面白いんじゃないかと‼️やっぱり私がこの作品を観てこんな感想が湧いてくるのは、天才・市川崑監督の「野火」や熊井啓監督の「ひかりごけ」を観て、衝撃を受けた過去があるからだとは思います・・・。