ポッド・ジェネレーションのレビュー・感想・評価
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近未来にポッドで子供を作る話
IT企業の妻と植物学者の夫、自然に任せたい夫との葛藤とか、いざポッドに受精卵が入って自宅にポッドを持ち帰ると夫の方がむしろ絆を深め始める。妊娠の身体性を切り離すと、父が母のような役割をもてるかもしれない、というのは少し面白い
そんな中ですれ違いや喧嘩がありながらも落とし所をつけて絆を深めていく夫婦とポッド
最後は田舎の島で出産した、ポッドであっても誕生の奇跡は変わらない
近未来の描き方に違和感があった(受精シーンにおばさんがこんなにうるさくしないだろとか自然ポッドそんなので意味あるのかよとかディープラーニングって言っても...とかペッパーくんおるやんけとか、苛立ちがみられる人にそう言ってくるアシスタントとか、芸術の授業そうはならんやろとか、田舎の家の話やホログラムの木のことを妻はどれくらいわかっているのか不明すぎるとか)り、抉られるようなシーンはあまりなかったかなあ
期待値が高かった
取り扱った題材としてはとても面白いと思う。
個人的には現実に、映画の中のようにポッドで胎児を育てられる世界になったらとても良いなとは思う。
技術的に可能になったとしても、倫理的な問題で実現はしないだろうなと思うが。
映画のストーリーに関しては
当初乗り気じゃなかった男性側がポッドとコミュニケーションを図り
愛を育もうとしたり、
逆に女性の方が戸惑ってしまったり
人間の心理の複雑さを表したかったのかなと感じた。
ただ、終わり方が唐突すぎるというか
急に女性の考えが180度変わったかのような行動をとり
あっけなくストーリーが幕を閉じたのが残念だった。
個人的には生まれたあとについてももう少し描いてほしかったように思う。
夢だねー
自然の空気を吸うためのスタンド、カウンセリングまでAIという時代、IT企業の優秀な社員の妻と自然を愛するフリーターに近い植物学者の夫という夫婦。会社の系列会社である子宮センターに密かに順番待ちをしていたら、自分の番が回ってきた。自然派の夫は最初は反対していたが同意して、受精の瞬間を画像で見せてもらい、卵を自宅に持ち帰り、在宅時間の長い夫が日がな一日卵のそばにいて可愛がり、どこにも連れて行き、妻が嫉妬する始末。妻は逆に会社に持って行くと生産性の妨げになるからと、専用ルームに預けさせられる。
ポッドの卵は子宮センターのもので、待っている人がいるため回転を早くしたいので、予定日より早めに産まれるよう仕向ける。理想的な出産を求める2人はビジネスライクな考え方に抵抗を感じ、夫は預けた卵を勝手に持ち帰る。妻は不要だと売却の話を持ちかけていた自然豊かなシェル島の別荘で出産しようと提案し、2人で島へ行く。妻が度々見ていた波の夢はこの島の風景だった。
しかしセンターから遠隔操作をされてバッテリーが切れる。出産は近いためバッテリーが持ちそうだと判断し、力づくでポッドを開けて赤ちゃんを取り出す。
子宮センターは最後結局よくあるマッドサイエンス的な描き方になっていた。ラストはセンター長(ジャン・マルク・バール)は更に「子どもが親を選べるようにする」という理想を言っていたが。
あり得ない設定なんだけど、子宮センターに反対するフェミニストとか、仮にそうなったらそれぞれの立場の人は、自分は、どういう感情を持つか考えることができる。
卵型モバイル胎児育成装置
卵型の容器に人工受精卵を浮遊させて満期まで胎児を育てる装置が開発された未来では卵子と女性自身の幹細胞から子供が作れるらしい。ただし、男の子が欲しいときだけ男性のY染色体が必要らしい。
男の出る幕ないね。
もちろん精子を選べば最初から男女の産み分け可能。
女性は妊娠中の身体的リスクを避けることができるので、妊娠で悪化する持病や妊娠継続困難な病気の女性には朗報。
仕事もそのまま継続できる。
なにより、妊娠中に旦那が浮気するリスクも減らせる。
植物学者の夫のほうがAI企業のエリート社員の妻より母性愛が強かったり、不安定期の性交渉を拒んだりするのが可愛かった。
胎児の入った容器は持ち運び可能。背中にしょって、電車のドアに挟まれるなんてのはいかがなものか?
鳥でも魚でもオスが卵を守り、育てるのは珍しくはない。
そういう意味では、妻がサバサバし過ぎで、旦那と相談しないで自分だけで決めて、事後承諾を迫るので、いけ好かなかった。ウチの嫁もその傾向が強いのでなおさらだった。
ただ、女性の大多数は妊娠して出産してみたいという欲求があると思うので、自然妊娠の健康的な黒人の妊婦さんの美しさは作為的なシーンとわかっていても好感が持てた。
夫婦とはなにか?
結婚とはなにか?
母性とは?
多様性の時代であればなおさら答えを出すのは難しく、そもそも意味があるのかどうかとさえ思えてきてしまった。
映画館(TOHOシネマズシャンテ)に映画で使われた卵型のアレが飾ってあったが、小さかったので、満期までは無理な気がした。
ただ栄養と酸素と温度があれば育つとは思えない。ニワトリの卵じゃないんだから。
アレから生まれた子供は夢をみないなんていうシーンも゙あった。母子間で移行し合うホルモンなどの影響は排除されてしまう。
なんかあんまり面白い映画とは言い難し。ハッキリした答えを出すのを制作陣も゙諦めて濁したエンディングだったような。
子の心親知らず
自身が妊娠するのではなく、卵のフォルムをしたポッドの中で子供を育てるというあり得るかもしれない未来のもしもを題材にした作品で、こういうSF(すこしふしぎな)がとても大好物なので、映画の日4本目、ケツを痛めつつも踏ん張って劇場へ。夜勤が多いため、レイトショーは中々行かないんですが、人入りが落ち着いててとても観やすかったです。
序盤からAIに頼りきりな世界が映され、窓の開閉も朝食の準備も、今日の服装も全てAIがアドバイスしてくれて、それに従うように服を着たり、お礼がないとコーヒーを下げたり、仕事の効率化を要求したりとかなり知能の発達したAIがその世界では当たり前のようにいて、こんな未来は嫌だなーというのをのっけから見せつけてきます。
カウンセラー代わりのAIがこれまた論破してくるタイプなので、言ってることは的を得ているんだけど、なんだか上から目線なところに違和感を持たないのか?と思いながら観ていました。
ポッドで育てるという設定はとても面白く、つわりによって長い事痛みに襲われることも、お尻からスイカが出るという例え話みたいな激痛を味わうことなく出産できるとなったら、女性の負担はかなり減るよなと思いました。
設定の良さはかなり光っていたんですが、この状況の主人公夫婦の感情の揺れ動きっぷりはかなりノイズでした。最初は否定的だったし、自然に出産するべきだと豪語していたはずの夫は特に理由もなくポッドで子供を育てる事に賛成し出しますし、妻は最初はゴリ押ししていたのに、ポッド型に対しての疑問を大きくしていき、自宅出産したいとまで言い出すので、この作品のテーマが破綻しちゃうよーと薄い目で見てしまいました。
この夫婦、別に人としてダメというわけではないんですが、どうも他人やAIに流されやすいせいかコロッコロ考えが変わっては色んなとこに迷惑をかけてしまっていたりと違和感まみれだったのが惜しかったです。
ポッドの中の赤ちゃんに愛着が湧いてきて、自身の手で育てたいと夫婦は思うけれど、それは規則上できないという中、だいぶ雑にポッドを持ち出して、そのまま別荘のある島に行ってそこで出産するというアクティブさを突然見せてきます。
そこでポッドの電源がセンターから遠隔で切られて48時間経つと死んでしまうという大変な状況なのに、頑張ればなんとかなる!という結構楽観的だなと思っていたら、突然焦り出してポッドをこじ開けて子供を出そうとするという未来とはなんぞや?みたいな事になってかなり冷めました。
しかも赤ちゃんが産まれた後は色々と大変なはずなのにわーいわーいと喜んだのち、一緒に布団で寝るとかいう、もし寝返り打ったら潰れてしまうぞ、とか呼吸とかは何もしなくて大丈夫なのか?という心配が勝ってしまい観ている側の方が焦ってしまいました。
ポッドを返却する時もかなり雑な扱いでしたし、何か訴えられてもこれはしょうがないぞって感じで終わっていくので残念でした。
モヤモヤした本編を終えて、番組の司会者とポッドを作った社長が会話の中で、「赤ちゃんが親を選べるようになるといいですね」というフレーズに今作含めて親に対しての皮肉を言い放っていて笑ってしまいました。そりゃ愛情が注がれていないのに途中から合流する親とか嫌ですもん。
面白い設定の割には、本編はかなりチグハグでした。男性と女性、子供がいるかいないかで評価は分かれるのかなーと思いました。自分にはどうもハマらなかったです。映画の日、4作品目で終了です。また来年。
鑑賞日 12/1
鑑賞時間 20:00〜22:05
座席 F-11
こんな未来は淋しいな。
12月1日は「映画の日」ということで、映画館へ。そして今年の記念日はこの作品をチョイス。鑑賞動機はエミリア・クラークが好きだからであります。
さて近未来を描いたこの映画、卵形ポッドで胎児を育てるというもの。
たしかにこれならツワリの大変さもないし、仕事も休職せずにすむし、安全だし、良いアイデアで技術じゃないか!と最初は思いました。
しかしこの夫婦、ポッド出産ならではの不安やストレスを抱えていて、これならやはり自然に体内で育てたほうが良いだろ!と突っ込みをいれずにはいられない作品でした。
僕は男性なのでよくわかりませんが、お腹の中に赤ちゃんがいるって大変だけどかけがえのない時間なんじゃないかな。なにごとも楽ならいい、便利ならいい、そんな未来はなんだか淋しいな。
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