「異動辞令は広域捜査隊!」犯罪都市 NO WAY OUT 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
異動辞令は広域捜査隊!
我らが兄貴、マ・ドンソクがパワフル刑事を演じる当たり役にして人気シリーズ3作目。
間もなく4作目も公開され、5作目も製作中。
昔の日本映画のようなハイペース。
事件はしょっちゅう起き、名物刑事には休む間もない。
今回も開幕早々、小悪党に絡まれている人をメガトンパンチで解決。
そんな人助けしていたら、異動初日から遅刻。
これまでの功績が認められ、ソウル地方警察庁広域捜査隊に異動。
…って事は、いつもの班長やチームメンバーじゃないんだ…と思ったのも最初だけ。
兄貴の人柄もあって、こっちの班長や同僚とも和気あいあい。このシリーズはこれも魅力なんだよね。
さてさて、今回の事件は…
女性の転落死。解剖した所、近頃巷に出回っている新型合成麻薬“ハイパー”の成分が。
麻薬を飲まされたクラブを突き止め、強行捜索。そこで掴んだのは…
売り捌かれているハイパー、その元締めである日本やくざ、加担している地元の悪徳刑事らであった…。
第1作は中国やくざ、第2作はベトナムで悪事をする同胞。
今回は日本やくざと悪徳刑事。非情な奴らで、鉄拳お見舞いに不足ナシ!
クリョン警察署麻薬班長のチュ・ソンチョル。立場を利用して、日本からのハイパーを横流しし、荒稼ぎ。
日本のやくざの親分からすれば、飼い犬に手を噛まれるようなもの。直属の殺し屋リキを派遣。後始末やブツの押収を命じる。
結託していた日本やくざと悪徳刑事の対立、そこに割って入る兄貴。三つ巴の闘い。
やはり話題は日本から、青木崇高と國村隼の参戦。
THE狂犬で、日本刀振り回すヤベー奴。青木崇高がインパクト。
國村隼は日本だったらナンバー2辺りの位置が多いかもしれないが、親分役で存在感。
あくまで二人はゲスト。真のヴィランは悪徳刑事。これまで同様、イ・ジュニョクがイケメンだが憎々しく。
日本やくざと悪徳刑事相手に度々ピンチに陥るも、拳で打破。
って言うか本当に、拳一発で相手をKOさせちまうんだから、兄貴、強すぎッス…!
だからピンチに陥っても、絶対負けない安心感。予定調和かもしれないけど、その強さとタフさで痛快スカッと!
大抵一発でKOされるのが、舐めた口を叩いてくる情報屋とか子分。一発で叩きのめされ、兄貴にペコペコのお約束。
捜査やアクションだけじゃなく、ユーモアも本シリーズの面白味。
今回は、クラブ前で勘違いのデレデレニヤニヤとか、取り調べ中の“お掃除”とか、ラブホでの取り調べとか。それから、“拳弁護士”(笑)
でも一番の笑撃は、金庫を素手で壊し開け…!
これから開かずの金庫があったら、奥間サンじゃなく兄貴にお願いします。
悪党どもは絶対に許さねぇ。
せっかく日本から青木崇高が参加したのに最後は呆気なくKOされたって、兄貴、ブチのめせ!
何より許さねぇのは、刑事でありながら悪事や殺人まで手を染めるクソ野郎。やったれ、兄貴!
事件解決すれば、打ち上げ。お疲れッした~!
ちらほら話が平凡とかマンネリとかの声が出始めているが、それでいいじゃないの。寅さんや水戸黄門みたいに、変わらぬ安定お約束であって欲しい。
EDには次作の導入部映像…?
名物刑事には休む間もないが、悪党どもにも安息の日は無い。
悪党どもよ、ビビれ。
兄貴の正義の鉄拳が待ってるぜ。