「シリーズ構想8作目まで!? 長寿化を牽引するマ・ドンソクの多彩な魅力」犯罪都市 NO WAY OUT 高森 郁哉さんの映画レビュー(感想・評価)
シリーズ構想8作目まで!? 長寿化を牽引するマ・ドンソクの多彩な魅力
前の第2作「犯罪都市 THE ROUNDUP」のレビューを書いた時にはすでにこの第3作の事前情報が出ていて、楽しみに待っていた。ヤクザの殺し屋・青木崇高の存在感と日本刀を使ったアクションは上々で、「哭声 コクソン」で外国人初の青龍映画賞受賞者となった國村隼もヤクザの親分役で短い出演ながら韓国映画界から引き続きリスペクトされているようで嬉しい。
前作のレビューで「超強くて型破りで愛嬌もある。マ・ドンソクの魅力すべてを推進力にして勢いづく」と書いたが、“マブリー”の多彩な魅力はもちろん健在だ。イ・サンヨン監督は前作から引き続きマ・ドンソクと共同で製作・脚本も担っており、相性の良さをうかがわせる。マ・ドンソクは自らが演じるマ・ソクトの台詞に手を入れたり、コメディのアイデアを多く出しているそうで、思い入れのあるキャラクターなのだろう。
一点残念なのは、前2作でマ・ソクトのヘタレなバディとして大いに笑いを誘った強力班班長役チェ・グィファが不在なこと。物語上はマ・ソクトが部署を異動したからだが、マンネリ化を避ける狙いもあったようだ。とはいえ、シリーズ第8作までの構想があるそうで、いつかチェ・グィファが再登場して迷コンビぶりでまた笑わせてくれることを期待したい。
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