「日本と台湾の風景の良さとともに、前向きになれる映画」青春18×2 君へと続く道 ひでぼーさんの映画レビュー(感想・評価)
日本と台湾の風景の良さとともに、前向きになれる映画
雪国のきれいな風景、台湾の雑然とした街並みを俯瞰したショットで立体的に描かれ、日台の魅力がつまっている。
何度も繰り返される、回るショット、寝ているときの横向きのアングルなど印象的なものも、過去のショットとのつながりが想起される。
ちょうど、『あの頃、君を追いかけた』を見ていたので、そこともランタンの演出がつながっており、楽しめた。
清原果耶は、あまり見てこなかったが、演技はうまく、快活でありながら、秘密を抱える難しい役を演じられていた。
全体的に多くを語らない情緒的な演出で心で感じるところが多かったのだが、
一方であの結末が見えてくる時点で、どうしてもハードルが上がってしまう。
お涙頂戴のわかりやすい展開、演出、音楽。エンディングのミスチルも、心情をそのまま歌詞にしているのを字幕で出すのはいただけない。
とはいえ、一定感動できる演出になってグッと来るものはあった。
ターゲット層として、若い世代を意識してはいるのだろうで、わかりやすさと、感じ取ってもらう部分のバランスを、取ったのだと想像した。
ゲームを売上の主軸としてきているサイバーエージェントが制作しているのも、物語でもある、ゲーム事業からのリスタート、という点とリンクしていて意図を感じる。
スタートアップ業界で、突っ走ってきた人が見るとより、共感できるかもしれない。
コメントする