「The Festival」サンクスギビング ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
The Festival
年末にどえらいカロリーのもの持ってきたなぁとワクワクしながら鑑賞。本数を重ねるごとにグロ耐性がしっかりついてきました。
ここまでグロに振り切った作品久々だなぁ、容赦ないなとなんだか嬉しくなる作品でした。
ヒューマンホラーかってくらいサンクスギビングでのショッピングセールでの押し合いにより怪我人や死者が出る様子は本当に怖かったです。そんなに制御できないのかってくらい殴り蹴り合いしますし、無意識とはいえ人を殺してもなんとも思わない、それどころかその模様を撮影して楽しんでいたりと、中々に胸糞なシーンが冒頭から投入されていて驚きでした。
サンクスギビングに参加して、カメラに映っていた人物を重点的に狙うことにした殺人鬼がターゲットをじっくり狙っていく様子と、ファイナルガールの葛藤を交互に観る作品になっていました。
ウェイトレスをゴミ箱に半分ぶち込んでそのまま引いて真っ二つにしてマートに飾ったり、逃げた警備員をとっ捕まえてスマートに首をもぎ取ったり、バカップルの彼氏は首をぐりんっとさせたのち、彼女をトランポリンの下から大量の刃物でグサグサ刺しまくって殺したり、今作1のクソ男の彼女の家までしっかり潜り込んで耳をブッ刺して、そのままギロチンでグチャグチャにして、クソ男はディナーの席で脳を引き摺り出したり…とにかく殺しの絵面は容赦ないレベルで襲ってきます。
殺人鬼の手際の良さが光る作品でした。斧で襲うシーンなんかは反動がありますが、狙った相手を素早く仕留めて必ず殺すのが素晴らしく、冒頭のウェイトレスの女性の顔面を冷水に浸けてそのまま冷凍庫のドアにぶつけて皮膚がグチャグチャになる状態まで持っていくのを手慣れた手つきでやってのけたのを見て、これは傑作になるぞ〜と昂りました。
パレードでのぬいぐるみの首ごと掻っ攫っていくシーンは瞬く間もないくらい素早くて、その後の二次災害(パイプが運転手の顔面を貫く)も計算してたのかってくらいですし、車まで追い込んだら閃光弾&スタンガンで仕留めるというテンポの良さに思わず拍手でした。
それに対してファイナルガールもしっかりとアクションして避けたり反撃したり、咄嗟の行動が功を奏したりと、足を引っ張ることなく自分の判断でいけてるところはこの手のホラーにしては珍しいなと思いました。基本は殺人鬼に考慮して動きが鈍くなったりするところを、殺人鬼がフルパワーなので、人間サイドもしっかりするのは相乗効果で良い方向に向かっていてナイスでした。
今作で一番大好きなシーンは人間丸焼きのシーンで、ご丁寧に足も上げちゃってよく見る鳥の丸焼きの形を再現するお茶目さがとても良かったです。やってる事はとても残酷なのに、重くしすぎないのは良いなと思いました。突然すぎて必要の意図はよく分かりませんでしたが、印象的なシーンだったのでOKです。
殺人鬼の正体が分かっても、そこから加速していくように追いかけてくるシーンはエンタメ性爆上がりでボルテージが上がっていきました。
ただ。終盤の爆発でトドメをさすシーンあたりはちょっと駆け足すぎたなぁと思いました。持っていき方までは良かったんですが、その後のモノローグで結局生きてるんだろうなというのが丸わかりなのが残念ですし、割と回収されてない謎が多かったのも惜しかったです。
全体的にグロさは惜しむことなく、ストーリーもしっかりしていて面白く、綺麗にまとまったスラッシャー映画で楽しめました。
続編も決まったみたいなので、首を切られないように長くして待とうと思います。
鑑賞日 12/29
鑑賞時間 11:20〜13:20
座席 F-3