「本家の再臨」ソウX U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
本家の再臨
歳を経たからなのか、余命宣告を受けたからなのか、本家ジグソウの凄味が増してた。
死神ではないが、なんか神格化しそうな雰囲気である。
思うに…第1作目からすると随分と様変わりもしたなぁと思う。
人の業というか、その罪深き深淵を炙り出すかのような事がコンセプトだったようにも思う。10作目にしてとうとう復讐か。私怨を晴らすだけではないにしろ、被害者には自らも含まれる。この辺りがとってもグレー。ガブリエルへの救済を示したものの、完全にフラットであったようにも思えない。
制裁にも思える。
課せられるゲームは無理ゲー感が強くて…凄惨な仕掛けが続くしかなり大掛かりだ。
自分の太腿を糸鋸で切断しろとか、脳漿を取り出せとか…死んだ方がマシだし楽だと思える。
まぁ、シリーズを重ねていく事の弊害にもあたるのだろうなぁ。
3作目くらいまでが1番面白かったかなぁ。
今回のターゲットが詐欺師集団だから、そう見えちゃくのだけれど、正義の味方っぽくなっちゃダメなような気がしてて…あくまで哲学者であり探究者であり、狂信者のような一面もあったりしてほしく、そんな側面があまり出てこなかったのが残念だった。
あの子供も仕込みなんだろうか?
最後のガス室は保険だとしても、早朝から球蹴りにくる不自然さは拭えない…メキシコでは当たり前の朝の光景なんだろうか?
まぁ、それなりに差し色を入れてみた本作なれど、風変わりなスプラッターになってしまったような気もしてる。
コレがジグソウ的にありなら、日本の政治家とか的にかけてくんねえかなあ。経産省の誰それとか。
分厚くて醜悪な化けの皮をひっぺがしてほしいわ。
ともあれ本家の再臨は歓迎したい。
やっぱこの人が出てこないとって思っちゃうもの。