「新ソウ開店」ソウX uru_diさんの映画レビュー(感想・評価)
新ソウ開店
歳をとるとダジャレのひとつやふたつ、何の恥じらいもなくタイトルにしてしまうものだ。
ソウの一作目が2004年、20年経った今もこのシリーズが続くとは思ってもいなかった。
一作目は田舎の映画館で、大雨の中車を走らせレイトショーに駆けつけた。数人しかいない劇場は、生乾きの服と湿気で不快感を感じ、それが老朽化したバスルームを舞台にした映画と妙に相性がよかった。
バスルームの男2人。1人はライアーライアーの敵役だ。もう1人は知らないが脚本も書いたらしい。
映画が始まると、得体の知れない状況に釘付けとなり、ラストシーンは衝撃だった。(ラスト知らない未見人よ、あなたはすぐにでも一作目を見るべきだ)
シリーズ化していき、徐々に迷走していくのだが、本作はとんでもない方向へ舵を切る。弱いと思ってた相手が超人だった映画&殺人鬼応援映画にしてしまったことだ。
老人を騙す悪人は裁かれてもいい。
仲間を犠牲にして生き残る悪人に同情しなくていい。
子供を復讐の道具にする悪人を片っ端からやっつけるヒーロー映画の完成。
子供を救って美女と脱出。
ラストシーンなんかウルヴァリンかと思ったぜ。
ソウXmenか。くそ。
最後にジグソウが用意してた血のゲーム。おかしいよ。キレッキレのジグソウなら自傷した血を相手に飲ませて溺死させないと。まあ書いててジグソウのルールとは逸脱してることに気付いて恥ずかしい。うつ伏せなら血だまりで溺死できるから、コスパよいけど、それじゃあ自分を犠牲にして、生に感謝すること無いもの。と思ってたら最後のオチなんですか?ジグソウがルール無視しちゃだめだろ。
あとさ!あきらかにどちらかが手を抜けば生き残るゲームを詐欺師2人に仕掛けたのか。そんなことジグソウならしないだろう。破綻してるんだよ、メキシコでボケちまったのか。
まぁ、何が言いたいかと言うと、
ラーメン屋も一号店が原点にして頂点。
チェーン展開も最初はうまくいくが、創業者が亡くなると意思は引き継がれず閉店していくもの。
のれんを分けた店もマザーファッ◯ーのせいで営業停止。
もうおしまいと思ってたら新装開店、これが意外と評判がいいので古参が食べに行くと首を傾げて店から出て行く。
もうあの味は食べれないのか。
綺麗になったイオンシネマで、無人のチケット販売機を背に歩き始める。
悪い映画に金を払ってしまった。この痛みを忘れず、生きていることに感謝して、また来ます。
ああ、ジグソウに感謝!!