劇場公開日 2024年1月5日

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「中国文化にどれだけアンテナを張っているかで理解度はかなり変わる(★評価の不備により修正済み)」シャクラ yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0中国文化にどれだけアンテナを張っているかで理解度はかなり変わる(★評価の不備により修正済み)

2024年1月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今年11本目(合計1,103本目/今月(2024年1月度)11本目)。

 中国韓国映画といえばシネマート、ということで…。

 まず、この映画の特徴として「一部を除きどこかで音楽が流れている」というところがあります。ただ、場違いな音楽が選択されているということはありません。また、武侠映画であることも明示されている通り、当時の歴史事情をある程度知らないと(高校世界史程度ではよいが、ピンポイント的に知識を問われる)理解自体がまるでできない状態になるので注意です(ここはネットなりで調べるのが良いのではと思える)。

 また、武侠映画が全てそうなのかは知りませんが(それほど観ていないので)、この映画のもう一つのポイントは「登場人物の紹介は基本的に日本での漢字の読み方による」というところです(現代中国語の読みを参照していない)。そのうえで、当時の文学等でいう漢文をよむシーンなどはいわゆる「韻踏みの理解」が求められますが、それはもう中国映画という理解では一般的な範囲を超えているので、日本での漢字の読み方で類推できる以上のことはもう無理ではなかろうかと思います(映画館に「持っていく」知識がいくらあっても足りない現象が起きる)。

 ただ、一部の漢字語はともかくとしてもストーリーとしてはわかりやすいし、武侠映画の一般的なストーリーとカンフーほかの一般的な理解以上のことは求められないので(知っていれば有利、程度に過ぎない。特にこの時代の背景について。難しい映画だと補助字幕がつくこともあるが、つかない映画。中国からみて日本での放映はギリギリか…と思えます(アメリカほかではかなり難しい)。

 なお、一部において仏教に関する知識が問われるところがありますが、ここは日本における一般的な理解と同程度で構わないのでは…と思います(ここまで言い始めると本当にいくら知識があっても足りないタイプの映画と化する)。

 評価に関しては以下を気にしたものですが、フルスコア切り上げにしています。

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 (減点0.1/漢字のルビについて)

 映画の趣旨上、登場人物の読みは全て日本での音読みでこのことは全て表示されますが(最初の紹介パートだけでなく全て表示される)、一方で常用漢字外の漢字や、一部「ふりがなを振らないと理解が無理になるもの」にも振られていて、これらの判断ができないと、固有名詞なのかどうかの理解にも関わってくるので、そこが厳しいかな…というところです(中国映画で、かつ武侠映画特有の論点)。

 ※ 「何人も」の部分は、「なにじんも」「なんにんも」のほかに、法律用語として「なんびとも」(誰であっても)という「3通りの読み方」があり、このことは前者2つでも解釈が割れるのでちゃんと振ってあるわけですが、これらに始まるいくつかの「ここにルビが必要なのか」という部分は大半、「読み方を指定しないと理解自体ができない」パターンです(一部、常用漢字ギリギリかという部分にもふられています)。
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 (減点なし/参考/エンディングロールについて)

 他の方も触れている通り、もう「見せる気なし」な気がします…。本国では何とか頑張れば見ることはできるんでしょうか…(国語力的な論点)。
ただ、「本映画は小説の何版を参考にしています」とか「動物に危害は加えられていません」、あるいは「勝手にコピーするな」ほかも全部出てきません(もちろん、だからといってコピーしていいものではない)。

yukispica