「アルモドバル監督と西部劇とは最高の組み合わせ」ストレンジ・ウェイ・オブ・ライフ 杉本穂高さんの映画レビュー(感想・評価)
アルモドバル監督と西部劇とは最高の組み合わせ
ペドロ・アルモドバル監督がウェスタンとはなかなかそそられる。しかもイーサン・ホーク主演である。何十年来の友人である二人のガンマン。一人は保安官(イーサン・ホーク)となっており、ある日突然ふらりともう一人の男(ペドロ・パスカル)が訪ねてくる。久しぶりの再会で燃え上がる二人はベッドをともにするが、翌朝、保安官は男がやってきた真意を探る。どうも、男の息子がお尋ね者のようで、息子を逃がすためにやってきたのではとなって、愛憎混じったやりとりが展開していく。
『ブロークバック・マウンテン』の監督として名前が挙がったこともあったアルモドバル監督は、その時は断ったわけだが、これが彼流の応えなんだろう。
アルモドバルの作品は色使いがいいんだけど、今作も良い。荒涼とした砂漠に映える衣装のカラー。そして流血。鮮烈なイメージに釘付けになる30分だった。映画って長ければいいというものではないなと改めて思った。
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