「いつか訪れる「孤独」を感じて」ラストターン 福山健二71歳、二度目の青春 chikuhouさんの映画レビュー(感想・評価)
いつか訪れる「孤独」を感じて
主演の岩城さん、50年前はとても怖い人だと子ども心に覚えています
60代前半の私にとって、あれから50年後の今の岩城さんは憧れの存在です
一般的に夫が先に死ぬ夫婦が多い中、妻に先立たれる夫もいるわけで、一人になった時の
生き方が問われます 本編で「きょういく」「きょうよう」という2つの言葉が語られました 予定のない、周囲から必要とされていない「きょういくところがない」「きょう用事は何もない」、予定の書きこまれていないカレンダーが何度も映って胸が痛くなりました
介護保険料高騰から、介護予防に取り組む行政の姿が報じられ、本編にあったような元気高齢者の「予防教室」が行われています 周囲に迷惑をかけたくない、ピンピンコロリを願いつつも、死への恐怖は常に直面している そんなとき、周囲の人たちのちょっとした声が、二度目の青春にチャレンジできるような可能性を感じました 同年代の人、参加した「教室」のコーチ、もちろん子や孫といった身内の存在も 本作では犬も
ちょっとした声かけで変われるのであれば、老後は怖くないと思いたいものです
岩城さん・宮崎さんがデビュー20代の頃を見ていて、自分のだいぶ前を歩いていた存在だったはずなのに、50年経つと彼らのすぐ後ろに自分がいて「老いを共感」しているのが、何ともおかしくなりました (5月16日 イオンシネマ京都桂川 にて鑑賞)
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