「フランスらしい作品」リンダはチキンがたべたい! sow_miyaさんの映画レビュー(感想・評価)
フランスらしい作品
マチスっぽい、フォービズムのような色使いのアニメーション。
安藤サクラとリリー・フランキーの声で聞くと、ちょっと配色のコントラストがキツい気がするのに、音声を切り替えてフランス語で聞くと、色調もタッチもおしゃれに見えてくるから不思議。
リンダが小さい頃に死別した父の得意料理は、パプリカチキン。とあることをきっかけに、リンダの求めに応じて、それを今日中につくる羽目になった母のポレット。ゼネストでどこも店が開いていない中、鶏肉を入手しようとしたら、様々な人々を巻き込む一大騒動になって…という話。
リンダのクラスで、フランス革命が扱われていたのが、いろんな意味でスパイスになっているが、あくまでもそれはスパイス。
メインの「親と子の愛情について」が、納得の形で様々に浮かび上がってくる、よく考えられた脚本だなぁと思った。
それにしても「ゼネスト」なんて、久しぶりに聞いた。日本では「ストライキ」自体、昔に比べるとほとんど聞かれなくなったもんな…。
横道にそれるが、「老人と子供のポルカ」で、「やめてけれ」と歌われたのは、「ゲバゲバ=暴力的な学生運動」「ジコジコ=交通事故」「ストスト=ストライキ」の3つ。
この曲によって、多くの日本人は、子どもの頃から知らないうちに、ストは「いけないもの」と刷り込まれていたのが、実は遠因だったりして…(信じる信じないはあなた次第ですw)
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