ムービー・エンペラーのレビュー・感想・評価
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映画祭ウケする映画作りとは
アンディ・ラウ演じるダニー・ラウ(!)が国際映画祭で評価される映画を撮ろうとあれこれ暗中模索するも、大スポンサーの横槍やダニー自身の羽目外しなどで事態が悪化していくという、映画界の内幕を描いたコメディ。アンディのセルフパロディや、映画監督役を本作の実際の監督ニン・ハオが演じるというあたりからもシニカル度が色濃い。同じ中華圏でも中国と香港の映画製作の姿勢に隔たりがあるのはドキュメンタリー『カンフースタントマン』でも触れていたが、本作でもそれを感じる。明るく底抜けに笑えるかと思いきや、どんどんブラックな展開になっていって驚き。
あとジャッキー・チェンの扱いがあまりにもアンマリ。さすがに本人了承の上とは思うが、『カンフースタントマン』でも見え隠れしていたジャッキーと香港映画界の距離感をここでも感じずにはいられず。というか映画祭でウケやすい映画を作ろうという内容の映画を、東京国際映画祭で上映するという点がなんともはや、だ。
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