「Liberty」緑の夜 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Liberty
予告の雰囲気が好みのタイプの韓国映画だったので鑑賞。特典はポストカードでした。
良さげかも…みたいなところで寸止めされて、今一つ盛り上がらなかったなという感じの作品でした。シーンごとに良いところはあるのに、物語がそれに追いついていないなぁと思いました。
税関で働く女性と、緑の髪をした運び屋の女性が自由を追い求めていく物語で、このテイストならロードムービーになるのかな?と思っていましたが、あんまりそっちにはいかず、女性の自由を求めて行動するのかなと思いきや別にそんなことはなく、ホテルの行動からして危機的状況下で芽生える愛の話はなんか思わせぶりな感じで、どれもこれも中途半端で何がやりたかったんだろうというのが拭えませんでした。
上映前に警告で性暴力のシーンがあると明記されますが、それHPとかで書いてないと意味なくない?とは思いましたが、そのシーンはガッツリ描かれるので、男性を悪としてこの作品では捉えてるんだろうなと思いました。にしてもこの作品の男はどこか頭のネジが外れてる人ばかり出てくるので、これは監督の偏見が過ぎるなぁと思ってしまいました。
終盤になるにつれて映画としてどんどん盛り下がっていき、緑の髪の女が消えてからの展開は突飛なものが多く、なんだか置いてけぼりにされたなというシーンが多かったです。
なぜか突然出てきた手話の男を殺すまでのシーンなんか、別に殺す必要とか無かったよなぁとか、警察が高圧的な態度で接するところとか、突然拾ったワンコと哀愁漂わせるラストとか、緑の髪の女が死んだかどうかとか、観ている側に全部ぶん投げていたなというところが多くて残念でした。
ファン・ビンビンの圧倒的オーラがとても好きでした。どこか寂しげな表情が本当にリアルで、この人が主演だったから映画に成り立ったんだろうなと思いました。
コロナ黎明期にやってた「野球少女」で初めてお目にしたイ・ジュヨンの危なげな感じも最高でした。
雰囲気映画だったなという感じです。韓国映画でこういうのは珍しいんですが、2人のロードムービーが観たかったなぁというのが正直な感想です。
鑑賞日 1/24
鑑賞時間 9:50〜11:30
座席 C-12