「ラジオ体操第一よーい」若き見知らぬ者たち ジョンスペさんの映画レビュー(感想・評価)
ラジオ体操第一よーい
初っ端からしんどい状況の特盛つゆだく。じりじり全体を舐め回すカメラのせいでさらに何か起きるんじゃないかという緊張感も合わさって息が詰まる。もともと寝不足感のある磯村勇斗の目つきにこっちも目がシパついてくるし、まさに銃でひと思いに逝かせてくれという感じ。その溜まりまくったしんどさがどこかですっきり解消されるのかというとそんなことはなく、弟が格闘技で闘ったところでムカムカも治まらず、最後までしんどいままである。
底辺の若者の苦悩を描きたいのかもしらんけど、母親の介護の労苦とか自らわざわざ不幸を背負いこんでるとしか思えず、話のための話になっちゃってる感。杜撰な取り調べの神奈川県警のクソっぷりも同様なのだが、自分としては同県警にいい印象がないのでそこは納得。早朝からネズミ捕りやってる暇があるなら、ちゃんと捜査をしろ(現実の個人的怨恨)。
まあ、カメラ・撮影が大変そうな長回しがんばってる映画ということで、若い内山監督には次作期待したい。
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