「何を描きたかったのだろうか?」若き見知らぬ者たち はりー・ばーんずさんの映画レビュー(感想・評価)
何を描きたかったのだろうか?
豪華な出演陣でした。
過去の記憶と虚構がところどころに差し込まれる。
磯村隼人が演じる主人公がーの境遇が可哀想過ぎる。
精神を病んでしまった母親の世話が地獄。
いつまで地獄のような生活が続くのだろうかと思っていると、急展開。
酔っ払った客に絡まれ暴行され、警察官の横暴に遭い、呆気なく死んでしまう。
謎に感じるシーンがいくつかあった。
不条理を描きたかったのだろうか。。
耐えられない生活だけど、支えてくれる彼女がいて、世界戦を目指す弟がいる。
明るい要素が無いわけではない。。
母親の行動には絶望しかないが、行政に頼むとか何かしないと自分にも未来はない。。
友達が殺された原因を究明するのかと思ったら、そういう展開にもならなかった。
役者の方々は良い演技をしていたと思う。
後半は弟の格闘技が長い時間描かれる。
ラストは、死んだ主人公がやっていたカラオケスナックのカウンターで、試合に勝った弟が一人佇むシーン。
床の血やタバコの吸い殻の描写は、何を言いたかったのだろう。。
見終わっても、私にはよく理解できない映画でした。
何を言いたかったのだろうか、いくら考えても分からない。。
消化不良な映画でした。
磯村隼人は最近出すぎな感じがする。
ここ最近、映画館で見たのは『異動辞令は音楽隊!』『さかなのこ』『最後まで行く』『波紋』『渇水』『正欲』と、これだけある。
ドラマでも、『サ道』『不適切にもほどがある!』を見ていた。
記憶に残っているのは、『きのう何食べた?』のジルベール。
最初、彼だとすぐに気づかなかった。
今回の彼は悪くは無いのだけど、映画として何を言いたいのか分からないという点で高評価にはならなかったかな。