「伝えたいことはわかるけれど」君の忘れ方 ちびくろさんの映画レビュー(感想・評価)
伝えたいことはわかるけれど
群像的に登場人物それぞれのグリーフワークが描かれている映画。
坂東龍太と西野七瀬という期待を感じる組合せだけど、ドラマチックさはなくて、不穏さを感じるBGMと画面で、サスペンス調の展開。
カウンセラーの言葉が時折はさまり、そこで、観客の思考を深めようとしているのかなと勘ぐってしまった。
南果歩と、岡田義徳の2人が、狂気と現実の狭間を揺れ動く危うさを魅力的に演じていたが、その2人のエピソードが強烈なため、せっかくの坂東龍太が恋人と関係性を編みなおしてゆくプロセスが霞んでしまった感じがしてもったいないなと感じた。
主演の2人がとても良かっただけに、2人の関係性や複雑な感情にクローズアップしたものがみたかったかな。
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