「えらい人に見てほしい」僕が宇宙に行った理由 shironさんの映画レビュー(感想・評価)
えらい人に見てほしい
まず皆さんにお伝えしたいことは、このドキュメンタリー映画は、当初作られる予定ではなかったということ!
監督のトークショーで知ったのですが、ぜひともこの事実を踏まえて観ていただきたい。
宇宙飛行士には必ずバックアップ要員がいます。
むしろ普通の宇宙飛行士は、日々トレーニングを積みながら何年も指名されるを待つ…全員がバックアップ要員だと言えるでしょう。
前澤氏のすごいところは沢山あるのですが、まずは
お金の力で宇宙に行けることと、
お金の力だけでは宇宙には行けないことを伝えているところ。
そして、それらの記録を残したところ。
新幹線や飛行機に乗るように、お金を出して座っていれば宇宙に行けるわけではない。
宇宙に行く為には、宇宙行く為の体を作らなければならないのです。
様々なトレーニングがあることは想像していましたが、思った以上にハードでした。
自分自身の強い意志と努力が必要不可欠。
そして、これらを記録として残す為に、最初からカメラマン1名とバックアップ要員2名を用意していた!
1人分だけでも相当なお金がかかるだろうに、4名分の準備費用を出していたなんて。目玉が飛び出ます。
結果的にはカメラマンが無理になって、バックアップだった平野陽三監督が繰り上がり。それでも3人分の準備費用は払ってる。しかも手術費まで!!(←詳しくは是非ご覧いただきたい)
お金の話しばかりで下世話ですが、大事なことです。
当たり前ですが、バックアップ要員にも全く同じトレーニングを受けさせるわけですよ。お仕事として。
資本主義すげーな。
自撮りレベルではなく、自分専用のカメラマンを従えて、ガッツリ記録に残すという発想!お金持ちYouTuberは違いますね。
てっきり最初から映画化までを視野に入れていたのかと思いましたが、
監督の話しによると、地上に戻ってからウクライナの戦争を受けて、映画を作ることを決心したそうです。
ロシアでサポートしてくれた人々が戦いに巻き込まれている。。。
宇宙で同じ事ばかり聞かれるインタビューに対してのぶっちゃけトークも面白い。
身も蓋も無いけど、実際そんなもんなんかもね。本音のところ。
それだから、地球を見て感じたことと、地上に戻って感じたことも本音だと思える。
どちらも、宇宙から地球を見た人だから説得力のある、とても素敵な言葉です。
NO WAR
監督がこだわったと言う、打ち上げシーンの迫力が凄い!
全身に地鳴りを感じました。
新池袋文芸坐の爆音上映でズボンの裾がはためいた時も驚きましたが、音って震動なんですよね。
ぜひ良い音響で体感していただきたい!
そして続編は月!
今度は最初から映画にするつもりで。