「【”女性刑務所のイケメン所長が、義賊となり悪徳事業者の金を奪い貧しき民に分け与え、腐った政府官僚を糾弾した訳。”今作はインドを愛する複数男女が、長年に亘り奮闘する姿を描いたアクション映画である。】」JAWAN ジャワーン NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”女性刑務所のイケメン所長が、義賊となり悪徳事業者の金を奪い貧しき民に分け与え、腐った政府官僚を糾弾した訳。”今作はインドを愛する複数男女が、長年に亘り奮闘する姿を描いたアクション映画である。】
<Caution!やや内容に触れています。>
ー インド映画は、主要言語であるタミル語、テルグ語を中心に年間に700~900本!程、制作されているそうである。
そして、インドの民は映画が好きである。私が昔に仕事で良く行っていたバンガロール(今はベンガルール)のボロッチイ映画館で映画を観た際には、そりゃあもう、皆、歌って踊って凄かったモノである。
今は、どうなのかなあ・・。
そして、今作を観るとインドで大ヒットした理由が良く分かる気がしたのである。
何故なら、ストーリー展開は少々粗いが、インドで人気の3カーンの一人であるシャー・ルク・カーン演じるアーザードが亡き母の思いを受け、記憶を失いつつも正義の心は忘れない父と義賊になり、悪徳事業者カリの金を巻き上げ、貧しき農業を営む民の借金をチャラにしたり、政府の保険大臣が自分の選挙当選ばかりを考え公共病院の運営を疎かにしている事に天誅を加えたり、内容が弱者救済の視点で描かれていて、インドの貧しき民の喝采が聴こえて来るようだからである。
更に言えば、TVで”インドを良い国にするために、選挙に行こう!”と呼びかけるシーンもナカナカで、流石にモディ首相ではなかったけれども、政府のトップが新しい政治を作る書類にサインをする姿などは、今までのインド映画には無かったのではないかな。
勿論、マサラムービーには欠かせないダンスシーンもテンコ盛りで、もうね満足です。
アドリー監督作品は初めて見たが、アクションシーンのスローモーションの使い方や、イケメン義賊親子の発するテノールボイスや、超絶エキゾチック美女が多数出演していたり、最後半に”バーフバリ”と言う名の大柄の悪役が出てくるなど、明らかに、名作”バーフバリシリーズ”や近年で言えば”RRR”を製作し大ヒットさせ、日本でもインド映画ブームを再来させたインド映画の名匠、S・S・ラージャマウリ監督を意識していると思ったのである。ー
<アドリー監督には是非、S・S・ラージャマウリ監督の域にまで早く到達して頂き、3時間を超える映画でも体感一時間半の名作を見せて貰いたいモノである。
久しぶりのレイトショーで、お客さんがたった3人だったけれども、ヤッパリインド映画は良いなあ、と思いながら家に向かったモノである。>
<2024年12月2日 ユナイテッドシネマ岡崎にて、久方振りのレイトショーにて鑑賞>